2003年1月7日
各位
三井化学株式会社 社長 中西宏幸
2003年社長年頭挨拶(要旨)
明けましておめでとう。 昨年は、年初からIT産業の回復の兆しがあったが、個人消費は概ね横ばいの状態が続き、輸出もアジア向けに増加したものの、デフレ経済が深刻化し、景気は依然厳しい状況で推移した。
当社は、1997年の発足以来「世界の市場で存在感のある総合化学企業」、すなわち「強い三井化学」を目指して邁進してきた。2001年度から3ヶ年の中期経営計画では、「さらなる拡大・成長」「連結経営体制の構築」「環境、安全、品質の確保」をキーワードに鋭意諸施策を進めている。中でも、「さらなる拡大・成長」については、シンガポールでのフェノール、ビスフェノールAプラントの本格稼動、エラストマープラントの建設、タイでの高純度テレフタル酸プラントの増強、ペット樹脂や不織布プラントの建設などコア事業の一層の強化が順調に進んでいる。新製品開発の加速も、研究拠点を袖ケ浦に集約し、着実に成果をあげつつある。
今年は政府の総合デフレ対策に期待感はあるものの、原料価格及び米国景気の動向が不透明であり、厳しい状況が続くものと予想される。
当社にとっては、住友化学工業との事業統合をいよいよこの10月に控え、「強い三井化学」構築の仕上げの年となる。
今春は海外の不織布プラント、ビスフェノールA第3プラント、エラストマープラントが陸続と営業運転を開始する。また、国内では年央に鹿島でのウレタン原料TDIプラントが、大阪地区では石化事業再構築の柱になるプロピレンセンター化のポリプロピレン30万トンプラントが完成し、海外、国内で確固たる基盤を構築していく。
また、昨年から取り組んでいる意思決定のスピードアップ、連結経営体制の強化を更に進めていくとともに、ビジネスプロセスにおけるあらゆるインベントリー(在庫)の削減により、スピーディーなアクションに努めていく。
厳しい状況のもとで新年を迎えたが、「強い三井化学」を完成させ、明るい将来を実現させるべく、次なるステージに向け強い意志と信念を持って進みたい。
以 上
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