2003年4月1日
各 位
三井化学株式会社
社長 中 西 宏 幸
2003年度入社式社長挨拶(要旨)
入社おめでとう。
皆さんはこれからの当社、化学産業を支えていってもらう期待の星である。一層自己研鑚に努め、存分に持てる力を発揮していただきたい。
我が国の化学産業は、戦後目覚しい発展を遂げ、自動車・電機・通信等の幅広い産業に様々な新素材を提供するなど、我が国経済社会の基盤を形作ってきたと言っても過言ではない。三井化学も、諸先輩の研鑽・努力のもと触媒技術の領域で常に世界の最先端を走るなど、化学企業としての存在感ある地位を築き上げてきた。
我が国経済社会は混迷の只中にあり、今日の繁栄を維持していくためには、様々な構造変革を早急かつ大胆に進め、世界で競争できる体制を整えなければならない。化学産業も同様であり。グローバル競争に勝ち抜いていくためには、一層の集中と選択を進め、より若い成長力を持った事業に構造を変えていかなければならない。そのためには、新しい技術・製品の開発・育成が極めて重要かつ緊急の課題であり、その取り組みの成否が勝ち残るか脱落するかの鍵を握っている。
化学産業は、「化学」という技術名を冠する産業であり、新しい技術によって自らを変えていくことができる可能性溢れる産業である。また、全ての産業に幅広く接点を有しており、私達の努力によって無限の可能性を切り拓くことができる産業である。この広大なフロンティアが、若い皆さんに思う存分に力を発揮して欲しい場所である。
個人は持てる力を発揮し、自らの考えで企業を変革し続ける一方、企業は経営ビジョンの実現に向け、個人に活躍の場を提供し続ける。このスパイラルアップの関係があってこそ、企業の成長は可能である。このスパイラルアップを、互いに厳しく追及できる確固たる能力と考え方を持った「自立」した社員として、持てる力を遺憾なく発揮していただきたい。
本年10月に予定していた住友化学との全面事業統合は見送りとなった。三井化学の社員として三井化学の存在感を更に確固たるものにするべく、ともに頑張って欲しい。
以上
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