当社(社長:藤吉建二)は、化学および化学産業の持続的発展に寄与する目的で、世界の触媒科学分野にて特に優れた業績をあげた研究者を表彰する制度を2004年に制定し、2005年3月に第1回の表彰を行っております。第2回となる今回も国内外より多数の応募をいただきましたが、今般、下記の通り2007年『三井化学 触媒科学賞』および『三井化学 触媒科学奨励賞』受賞者を決定しましたのでお知らせします。 |
<2007年『三井化学 触媒科学賞』受賞者(2名)> |
氏 名 |
侯 召民(Zhaomin Hou) 氏 |
グレゴリー・C・フー(Gregory C. Fu)氏 |
所 属 |
理化学研究所 主任研究員 |
マサチューセッツ工科大学 教授 |
年齢(2006.4.1現在) |
44歳 |
42歳 |
業 績 |
新しい希土類金属錯体触媒による重合反応の開発 |
新概念触媒に基づくカップリング反応と不斉合成反応 |
選考理由 |
侯 召民 博士は、希土類錯体の基礎化学から応用までの系統的な研究を通じて、新触媒によるオレフィンおよびジエンなどの広範な重合を実現し、新規高分子材料開発の道を拓いた。 |
Gregory C. Fu博士は、有機合成触媒の開発において、面性不斉などの新しい概念を提案し、新規性、汎用性が極めて高い、種々の有機合成手法を開発した。 |
|
<2007年『三井化学 触媒科学奨励賞』受賞者(2名)> |
氏 名 |
寺尾 潤 氏 |
陳 志宏(Michael C. W. Chan) 氏 |
所 属 |
大阪大学 助手 |
香港市立大学 助教授 |
年齢(2006.4.1現在) |
35歳 |
35歳 |
業 績 |
陰イオン性遷移金属錯体を鍵触媒中間体とする炭素結合生成反応 |
重合反応における弱い吸引性相互作用の重要性の提示 |
選考理由 |
寺尾 潤 博士は、陰イオン性オレフィン遷移金属錯体に着目し、カップリング反応や付加反応などの炭素−炭素結合形成反応の新触媒となることを示し、有機合成に新しい分野を切り開いた。 |
陳 志宏 博士は、オレフィン重合制御のための弱い吸引性相互作用の重要性を中性子回折などの手法で証明し、重合触媒設計への新しい指針を提供した。 |
|
『三井化学 触媒科学賞』については、対象を1名としておりますが、今回応募いただいた研究業績のレベルが非常に高く、2名を受賞者として選考させていただきました。 なお、授賞式と各受賞者による記念講演は、2007年3月14日、15日にかずさアカデミアホール(千葉県木更津市)にて開催される、「三井化学 第3回 触媒科学国際シンポジウム」において実施されます。(同シンポジウムの内容に関しましては、本日別途発表を行っております。) |
|
別紙:
別紙1 2007年『三井化学 触媒科学賞』および『三井化学 触媒科学奨励賞』の概要
別紙2 2007年『三井化学 触媒科学賞』および『三井化学 触媒科学奨励賞』受賞者の写真 |
本件に関するお問合せ先 |
|