2007/1/5

各 位

2007年社長年頭挨拶(要旨)

三井化学株式会社

社長 藤吉建二

 明けましておめでとう。
 昨年は、個人消費、設備投資及び輸出の緩やかな増加を背景に、国内景気は回復基調で推移したが、ナフサ等の原料価格の更なる高騰等により、弊社にとっては、大変厳しい事業環境が続いた。
 その様な中で、弊社は、「事業構造の変革と収益力の強化」をキーワードとして、2004年度を初年度とする4年間の中期経営計画(04中計)に基づき、昨年は、「機能性材料分野の拡大加速」「グローバル展開の加速」「生産現場力強化」「人材育成の強化」「CSR活動の推進」を重点課題として、全社を挙げて取組んだ。全体として着実に進展しており、04中計の目標達成への道筋が見えてきたと感じている。特に、機能性材料分野においては、米・英のイメージポリマー社の100%子会社化によるトナー樹脂のグローバル展開強化、三共アグロ株式会社株式を100%取得することによる農薬事業の強化拡大、更に、フィルムタイプPDP用光学フィルター(フィルファイン®)、太陽電池封止シート(ソーラーエバ®)、衛生材料用通気性フィルム(エスポアール®)の各生産能力増強など、着実に拡大が進んだ1年であった。

 本年は、04中計最終年であり、また、合併10周年の節目の年に当たる。04中計目標の達成に全力を尽くすとともに、次の10〜15年の更なる成長を目指し、新たに策定したグランドデザインの実現を目指していきたい。目指すべき企業像は、『「化学」「革新」「夢」の三井化学』の実現、すなわち、『絶えず革新を追求し、化学のちからで夢をかたちにする企業グループ』だ。全社でベクトルを合わせ、一丸となって、果敢にチャレンジする1年としたい。

 また、本年3月には、2003年、2005年に引き続き、第3回目の「触媒科学国際シンポジウム」を開催する。今回のシンポジウムも是非成功させ、世界中の研究者の交流の場と、新たな知の創造の場、としていきたい。また、このシンポジウムの場において、先般決定した「触媒科学賞」の受賞者の授賞式及び記念講演を行う予定である。このシンポジウムが国内外での触媒科学の発展に少しでも寄与できるよう準備を進めており、多くの皆様のご参加をお待ちしている。