Mitsui Chemicals

基盤素材事業本部

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国内拠点の水際競争力と付加価値分野でのアジア市場の獲得を通じて、
安定的な収益を確保し、基盤事業として全社を支える体制構築を目指していきます。

基本情報 経営概況・事業戦略

2018年度の概況

売上高事業別比率

売上高事業別比率

売上高地域別比率

売上高地域別比率

売上高・営業利益推移(億円)

売上高・営業利益推移(億円)

2025年度の目標

営業利益300億円

シェールガスをベースとした、ポリエチレン等の新増設計画は、2019年から2020年にかけてアジアにも影響が及ぶことが想定されますが、不断の合理化・コストダウンによる競争力強化、高付加価値製品へのシフトにより、アジア市場で存在感のある基盤素材事業を目指します。

成長戦略

  • 基盤製品の中にも高収益の差別化製品や誘導品があります。これらの拡充に取り組み、基盤事業の深化によりさらなる収益拡大を目指します。
  • 大型市況製品の最適生産体制および地産地消体制によりさらなる競争力の維持・強化を図ります。

投資戦略

  • 上流のクラッカーの競争力の高さが確認されたことより、これまでに検討してきたコストダウンの大型投資を実行していきます。

2019年度計画

経済の減速懸念はあるものの、石化製品は、堅調な国内需要を背景に、引き続きナフサクラッカ―および誘導品群の高稼働を見込んでいます。海外拠点においては、2016年度に営業運転を開始したシンガポールのエボリュー®も販売が堅調に推移し、今後も稼働率は上昇する見込みです。
基礎化学品およびポリウレタン材料は、最適生産体制の確立により、市況の変動を受け難い体質に変化してきておりますが、引き続き事業基盤の強化に向けた対策を推進します。

1. 安定した収益基盤の構築

① 市況変動耐性の向上

2008年のリーマンショック以降、中国の超大型景気対策の一環として様々な石化製品の生産設備が新設され、アジア市場において多くの製品が供給過剰状態となりました。当社は従来、フェノール、高純度テレフタル酸、ポリウレタン材料等の市況製品の輸出比率が高く、アジア向け輸出の採算悪化によりこれら製品が大幅な赤字に陥りました。
かかる状況を受け、当社は2013年度に多額の特別損失を伴う構造改革を意思決定し、以降、安定的な収益基盤の構築に向けた取り組みを進めてきました。前述のフェノール、高純度テレフタル酸、ポリウレタン材料については、「地産地消」を基本戦略とし、工場閉鎖を含む設備廃棄等により、国内需要に見合った水準まで生産能力のダウンサイジングを行いました。併せて、これら3製品および国内ポリオレフィン等の主要製品において、原料価格の変動を製品販売価格に自動的に反映させるフォーミュラ方式の導入を進め、市況変動耐性の向上を図ってまいりました。これらの取り組みの結果、フェノール、高純度テレフタル酸、ポリウレタン材料の地産地消比率は80%に、国内ポリオレフィンを加えた主要製品の価格フォーミュラ比率は70%に達しており、収益ボラティリティは大幅に改善しています。

② シェールリスクへの備え

現在、北米におけるシェール由来のクラッカーの新増設に伴い、安価なポリエチレンの流入によるアジアのエチレン、ポリエチレンの需給悪化が懸念されています。これに対し、当社はエチレンの自消比率を高めるとともに、誘導品の高付加価値化を進めています。2014年に京葉エチレンから離脱したほか、汎用ポリエチレンプラントの停止、エボリュー®をはじめとするエチレン系高付加価値ポリマーの増強等を実施してきました。これにより当社のエチレン自消比率は80%と高水準にあり、海外市況の影響を受ける輸出の比率は10%以下になっています。また、エチレン系高付加価値ポリマーの比率は90%に達しており、汎用品が中心となるシェール由来のポリエチレンでは代替されにくい製品構成へとシフトしています。今後もさらなる高付加価値化等の取り組みにより、シェールリスクの最小化を図ってまいります。

着実な再構築の実行により、ボラティリティを改善
事業変革により営業利益300億円近傍での安定した収益基盤に

安定した収益基盤の構築

2. さらなる競争力の強化と成長可能性の探索

当社のクラッカーの競争力はアジアの新規大型クラッカーと比較して遜色なく、高いエネルギー効率を有しているとの評価を海外専門機関から得ており、これが基盤素材以外の高付加価値製品群も含めた誘導品における競争力の源泉となっています。今後、原料多様化による原料コストの低減・安定化や、ガスタービン新設によるエネルギー効率の向上等、一層の競争力強化の取り組みを進めます。AI、IoT等の高度先進技術を積極的に適用していくことにより既存事業の生産や物流における効率化も推進してまいります。
特徴ある付加価値製品については、伸長する市場に対してシェアの維持・拡大により事業拡大を図ります。さらに、環境課題の解決に向けた取り組みや顧客とのコラボレーション強化を通じた新たな事業機会獲得により基盤事業の成長可能性を探索してまいります。

さらなる競争力の強化と成長可能性の探索