AURUM®について
特性
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線膨張係数の比較
オーラム®は、熱可塑性樹脂の中で最高クラスのガラス転移温度を有するので、高温領域(~245℃)まで、線膨張係数が一定です。
他のポリイミド樹脂は、非熱可塑性樹脂であり、線膨張係数のコントロールが難しい傾向です。
PEEK樹脂は、ガラス転移温度が140℃近傍である、150℃以上では、線膨張係数が大きく変化します。 -
高温剛性の比較
オーラム®は、熱可塑性樹脂の中で最も高いガラス転移温度を有するので、高温領域まで優れた弾性率を維持します。
他ポリイミド樹脂は、非熱可塑性樹脂であり、補強強化のある繊維を充填困難なので、強度、弾性率に劣る傾向です。
PEEK樹脂は、ガラス転移温度が140℃近傍であり、150℃以上で、弾性率が大きく低下してしまいます。
特徴的な9つの物性
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高温剛性
ガラス転移温度が熱可塑性樹脂で
最高クラス
エンジン、トランスミッションなどの樹脂適用が難しい環境でも使用可能です。 -
熱可塑性
ポリイミド樹脂で唯一の熱可塑性樹脂
射出成形により加工レスな製品を得ることが出来て、製品のコストダウンが可能です。 -
摺動特性
限界PV値が熱可塑性樹脂中で、
最高クラス。
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アウトガス性
競合他社と比較し、高温領域でも優れた低アウトガス性を有する。
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耐放射線性
優れた耐放射線性を有する他イミド樹脂(非熱可塑性樹脂)よりも優れた耐放射線性を有する。(物性維持率高い)
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低線膨張係数
熱可塑性樹脂の特徴を生かし、
フィラーを高充填し、線膨張係数のコントロールが可能。
ガラス転移温度が高いので、高温領域でも優れた線膨張係数を有する。
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クリープ特性
高温領域でも優れた弾性率維持が可能であり、優れたクリープ特性を有する。
軸受け製品に適する。 -
耐薬品性
イミド構造を有するので、
非晶性樹脂でありながら、
優れた耐薬品性を保有する。
エンジン、トランスミッション、ターボ、航空機用途における用途でも適用可能。 -
高精度な成形品
非晶性樹脂の為、
収縮率が1%以下であり、
高精度な成形品を得ることが出来る。
(結晶性樹脂 収縮率:2%)
歴史
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1988
AURUM®プラント稼働(大牟田工場) -
1994
高分子学会技術賞受賞「熱可塑性ポリイミド樹脂」及びその応用品の加工と工業化 -
1997
米国自動車メーカー採用開始(スラストワッシャー) -
2000
米国SEP(Society of Plastics Engieers)2000年度革新技術Powertrain部門にノミネート(スラストワッシャー) -
2005
建機用オイルリング採用開始
サポート
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加工段階から支援
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様々なグレード
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エンジニアを交えたサポート