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コンプライアンス マネジメント

コンプライアンス教育

三井化学グループは、2006年2月に制定した三井化学グループ行動指針の1番目に「法令・ルールの遵守」を掲げ、「いかなる利益の追求よりも、法令・ルールの遵守を優先します」と宣言しました。当社グループでは、コンプライアンス・マネジメント体制の仕組みづくりに加えて、その仕組みを動かす社員一人ひとりに教育を徹底することが大切であると考えており、コンプライアンスの意識及び知識の両面から、当社グループ全体に対して教育施策を展開していきます。

トップメッセージの発信 

2023年1月、橋本社長は当社グループの役員、従業員に対して、コンプライアンスの重要性に関して、メッセージを発信しました。また、これに関連して、当社の顧問弁護士との対談記事を社内報に掲載しました。今後も当社やグループ各社の経営陣からトップメッセージを継続的に発信していきます。

コンプライアンスガイドブック

コンプライアンスガイドブック(2006年制定)は、冒頭で「法令・ルールの遵守」に対する社長の考えを打ち出した上で、これを実践するため、当社グループの役員、社員が業務を遂行する上での基本的なポイントをまとめたものです。具体的には、各国法規制や国内報道等で問題視されている贈収賄や製品データ偽装、知的財産権の侵害などの違反事例やSNSの利用における会社情報や個人情報の留意事項について、順次、追加、拡充するなど、時機に応じた改訂を実施しています。その他、反社会的勢力とは一切関係をもってはいけないことや、会社の利益を損ねて個人的利益を享受してはいけないといった利益相反行為の禁止などを掲載して、グループ全体に周知しています。

日本語版・英語版に加え、中国の法令やリスクなども加味した中国向け、独禁法や贈収賄防止をテーマとしたアジア・パシフィック向けガイドブックも作成しています。

法令・ルール違反事例職場ディスカッション

三井化学および国内関係会社では、2008年度より、「法令・ルール違反事例 職場ディスカッション」を実施しています。これは、自社や他社で起こったコンプライアンス違反事例を題材に、その発生原因、再発防止策、自職場でも同じ問題が生じないかなどを職場ごとに話し合うものです。この取り組みは、法令・ルール遵守意識の向上および上司と双方向のコミュニケーション強化を目的としていますが、自主的にディスカッションの回数を増やしたり、自職場で起こりやすい他社違反事例を取り上げたりするなど、前向きな姿勢が多くみられました。また、取り扱う事例も見直しをしており、2022年度は品質データ改竄、不正な利得、SOGIハラの事例を追加しました。2022年度は、当社の68部署、関係会社24社にて実施しました。

法令・ルール違反事例職場ディスカッションのテーマ例

  • 品質データの改竄
  • 不正な利得
  • 贈収賄
  • 取締法規届出忘れ
  • 価格カルテル
  • 下請法違反
  • インサイダー取引
  • 不祥事隠ぺい
  • パワハラ
  • セクハラ
  • SOGIハラ
  • 会社情報漏えい
  • 過剰接待 他

階層別のコンプライアンス教育

コンプライアンスの徹底には、何よりも役員、社員一人ひとりの意識が重要です。一方で、各人の職務によって必要な意識も異なると考えます。そこで、新入社員、新任管理社員、新任ライン長、経営層など、階層ごとに内容を変えたコンプライアンス意識教育を実施しています。2022年度は、新入社員、即戦力採用社員、新任ライン長、新任の関係会社役員に対して、コンプライアンス意識教育を実施しました。加えて、海外関係会社の新任社長に対しては、コンプライアンス・マネジメントにおいて求められる役割やグループ全体で推進している施策に関して教育を実施しました。

各階層の個々人が率先垂範することで、グループ全体にコンプライアンス意識が浸透し、風通しの良い企業となることを目指しています。

法令・ルール遵守教育

知識面の教育として、三井化学グループでは「法令・ルール遵守教育」を実施しています。業務遂行にあたり社員が知っておくべき重要な個別法令や社内ルールを取り上げ、e-ラーニング、集合教育を実施しています。また、各部署・各関係会社向けにカスタマイズした個別の教育も実施しています。
各社員には、自己の業務内容に応じて受講すべき科目が決められています。さらに、受講済みの科目についても定期的に再受講することをルールとし、最新の知識を有するようにしています。また、内部統制室が行う業務監査では、受講状況の確認を行い、受講の徹底を促しています。

e-ラーニング・集合教育のテーマ

  • 安全衛生法令
  • 保安法令
  • 環境法令
  • 品質管理
  • ハラスメント
  • 知的財産(特許権、著作権、商標権)
  • 財務税務
  • 情報管理
  • 契約
  • 独禁法
  • 与信管理
  • 輸出管理
  • 購買ルール

海外地域のコンプライアンス教育

三井化学は、競争法や贈収賄防止をテーマとしたコンプライアンスガイドブックを作成し、グループ全体に周知しています。さらに中国統括会社およびアジア太平洋地域統括会社は、個別に特にリスクが高いと思われる競争法、贈収賄、汚職に関するハンドブックを作成し、地域の関係会社に配付しています。また、各地域において、競争法、贈収賄防止、個人情報管理、会社情報管理等に関し、弁護士によるトレーニングを定期的に実施しています。