「チオウレタン系」の革新的な分子構造により
メガネレンズの新時代を拓いたMR™

MR™が生まれるまで

プラスチック製のメガネレンズ材料が生まれたのは1940年代。ADCという材料がガラスの代替材料として長く市場を独占していました。
しかし、この材料は屈折率が低いためにレンズが分厚くなりやすく、見栄えが悪くなるという問題があったため、レンズを薄くできる高屈折率のレンズ材料が望まれてきました。
その後、アクリルやポリカーボネートといったプラスチック材料が中屈折率のメガネレンズとして実用化されましたが、耐久性や色にじみ(色収差)などの点で問題を残しました。
1980年代、三井化学は耐衝撃性に優れるウレタン樹脂をメガネレンズに応用し、硫黄原子を導入することで屈折率を向上させた「チオウレタン系」という新コンセプトで材料研究を推進。1987年、最初のMR™ブランド製品MR-6™という革新的な分子構造を持つ光学レンズ材料により1.60という高屈折率、高アッベ数、低比重を実現し、高屈折率メガネレンズの新時代を拓きました。

MR-6™の化学構造

1991年にはさらに屈折率を1.67 に向上させたMR-7™を、1998年には屈折率1.60でMR-6™より耐熱性およびアッベ数を改善したMR-8™を開発。2000年に発表されたMR-174™で屈折率は当時最高の1.74に到達し、強度の矯正レンズにも、かつてない薄さが可能となりました。

三井化学はMR™を採用している全てのお客様にご満足頂けるよう技術の改良を繰り返し、同時にその技術の特許出願と権利化を世界各国にて進めています。 詳しくはこちら→

メガネレンズの屈折率と歴史

※ADC:アリルジグリコールカーボネート