CROSSTALK
座談会※掲載内容は取材当時のものです
MEMBER
M.M.
モビリティソリューション事業本部
PPコンパウンド事業部
海外管理チームリーダー
2007年新卒入社
政治経済学部 政治学科
これまでのキャリア:
2007.04-2008.09 大牟田工場 総務部 人事グループ
2008.10-2012.06 IR・広報部(現CC部)
2012.07-2015.04 プライムポリマー自動車材事業部
2015.05-2016.03 産休・育休
2016.04-2019.09 プライムポリマー自動車材事業部
2019.10-2023.03 Grand Siam Composites Sales & Marketing Division
2023.04- モビリティソリューション事業本部 PPコンパウンド事業部 海外管理チームリーダー
現在の仕事内容:
PPコンパウンド事業部にて、事業戦略や年度予算の策定・実行、関連する海外現法やプライムポリマー(自動車材事業部)の事業管理・支援を行う
M.Y.
総務・法務部 法務グループ
法務第3チームリーダー
2022年キャリア入社
法務研究科
これまでのキャリア(三井化学入社後):
2022.04-2023.03 総務・法務部 法務グループ 法務第3チーム
2023.04- 総務・法務部 法務グループ 法務第3チームリーダー
現在の仕事内容:
契約書審査、法務相談、M&A等のPJ対応、贈収賄防止施策の展開、関係会社支援、チームマネジメントなどに携わる。
M.A.
研究開発本部
高分子・複合材料研究所
エラストマーグループ TPE-チーム
2022年キャリア入社
人間文化研究科 生物無機化学専攻
これまでのキャリア(三井化学入社後):
2022.09- 研究開発本部 高分子・複合材料研究所 エラストマーグループ TPE-チーム
現在の仕事内容:
自動車の内外装部品に使用される熱可塑性エラストマーの銘柄開発、新規用途開発を担当。
Chapter 1.
自分らしいキャリアを、
自分の意志で。
入社動機を教えてください。
M.M.
就活の時は業種や職種を絞り込まず、時間の許す限り会社説明会に参加したり、インターンシップに参加したりしていました。一番の軸にしていたのは「人」です。一緒に働きたいと思える人たちがいるか。その会社で自分が働いているイメージがわくかどうか。そういった視点を大切にしていました。実は、第一志望はほかの会社だったんです。けれど内定後に三井化学の社員と話を重ねるうちに、いつのまにか気が変わっていました。うわべではなく、私の本質をしっかり見てくれていることが、会話を通じてよく伝わってきたからです。この会社なら自分らしく働くことができそうだと直感しました。
M.Y.さんはキャリア入社ですね。
M.Y.
私はずっと法務としてキャリアを重ねてきました。これからもその道を歩んでいくうえで、より幅広く経験を積みたいと考えたんです。会社によっては、同じ法務の社員でも「コンプライアンスだけ」「海外M&Aだけ」など、担当範囲が細分化されていることがあります。けれど三井化学なら、私が学びを深めたいと思っていたM&A関連をはじめ、あらゆる法務業務に携わることができます。だからこそ、新しい知見を増やすことはもちろん、前職での経験も活かしやすい。そこが魅力的でした。
入社から1年でチームリーダーに就任されましたね。
M.Y.
前職でもチームで何かに取り組む経験は多かったのですが、そこからさらに一歩進めて、部下をマネジメントする機会を得られて嬉しかったですね。マネジメントに関する研修もかなり充実していました。ほかのチームリーダーと一緒にメンバーとの1 on 1を練習したり、部下との接し方を学んだり。
M.A.
私もキャリア入社です。以前はメーカーで開発に携わっていたのですが、さまざまな原料を触るうちに原料メーカーへの転職を考えるようになりました。ただ、ネックだったのが保育園探しです。転職と転居を同時に行いたかったのですが、関東圏では年度の途中から入れる保育園がなかなか見つかりません。困り果てていたところに知ったのが、三井化学には社員向けの保育園があること。もともと前職でも三井化学の原料を扱っていて、「研究開発に力を入れている会社」という好印象を持っていたのも大きかったですね。また、面接で「女性の採用と登用に力を入れていること」、それに「海外拠点とのやりとりが多いこと」を伝えられたのも入社動機になりました。
グローバル志向があったのですか?
M.A.
学生時代の留学で英語を身につけたのですが、前職では使う機会がなくて少しもったいないなと思っていました。研究の経験に加えて英語力も活かせるのなら、自分らしい強みをさらに出せるのではないかと期待したんです。実際に今、海外顧客への技術サポートや海外工場の生産支援など任されています。
M.M.さんは転職こそしていませんが、大きな異動を何度か経験しています。
M.M.
そうですね。工場人事、広報、営業、海外転勤、そして現職である管理部門。20代のうちは明確なキャリアイメージを持っていなかったこともあり、広報までは会社がつくってくれた流れに乗っていました。自分の意志を持って異動したのは、その次の営業からです。広報として仕事をしながら、自分が直接的には関わっていない事柄についてプレスリリースを出し、マスコミ対応することのもどかしさを感じるようになっていました。そこで、「営業として事業部での経験を積みたい」と手を挙げたんです。その後の海外転勤と管理部門も、それぞれ「成長市場に身を置いてみたい」「営業経験を還元しながら、事業全体を見てみたい」という希望に沿ったものです。
異動の希望が受け入れられる環境ですね。
M.M.
もちろん、どんな希望でもすぐに叶うというわけではありません。私も異動まで数年かかっていることがあります。ただ、希望を上司に伝える場がちゃんとあり、本人のスキルや部署の状況を検討しながら実現のために動いてもらえることは確かです。
M.A.
私の場合も、海外に関わる業務やプロジェクトを振ってもらえているのは面接で伝えた意向がしっかり伝わっているからだと思います。そういった柔軟さは強く感じますね。
Chapter 2.
すべての業務は、
チームの力で成り立つ。
これまでに経験した、特に印象深い仕事を教えてください。
M.M.
海外営業として赴任した、タイでの経験が印象深いです。自動車関連のメーカーに製品を納入していたのですが、コストの高騰で値上げせざるを得ない状況になりました。ところが、タイの自動車業界にはサプライヤー側の都合で値上げを行う文化がなかった。まず、お客様と交渉する現地のメンバーから啓蒙する必要があったのです。なぜ値上げが必要なのか。どんな資料を用意すべきか。一つひとつレクチャーしたのですが、お客様想いのメンバーが多いこともあって抵抗感は大きく、なかなか進捗がありませんでした。それでも根気強く議論を重ねるうちにチームがようやくまとまりはじめ、結果的には多くのお客様から値上げへの合意を得ることができました。その過程で自然とメンバーとの信頼関係も強くなり、帰任の際にはみんなから感謝してもらえたのが嬉しかったですね。
M.Y.
私はキャリア入社から半年で、贈収賄防止プロジェクトチームのリーダーをつとめました。前職でも同様のプロジェクトを経験していたものの、まだ会社に慣れていないうえ、半年後までに新しい社則を制定するという目標もある。どこまでできるか、不安のあるスタートでした。最初に取り組んだのは、チームメンバーの役割を決めて全員が力を発揮できる体制を整えること。その結果、メンバーに主体性が生まれ、会議での発言やタスクへの取り組みが活発になっていったのは嬉しかったですね。社則の制定をスケジュール通りに行えたことはもちろん、その次年度の目標もすべて達成するほどの強いチームになりました。
M.A.
私もキャリア入社からまだ日が浅いころ、日本でしか生産していなかった製品を海外工場でも生産できるよう、処方の組み直しや試作対応にあたったことがあります。右も左もわからない中でのラボ評価も大変でしたが、いちばん焦ったのはお客様評価のスケジュールに遅延が出そうになったこと。北米での試作が思うようにいかず、大急ぎで要因解析とリカバリー案の策定を行い、再試作を依頼。上司や先輩の助けもあって、どうにか期日までにサンプルをお客様に届けることができました。大変な思いをしましたが、その後に続く大切な人脈づくりや業務の把握に役立つ、とてもいい経験だったと振り返っています。
仕事と向き合ううえで、大切にしていることを教えてください。
M.M.
もともと自分ひとりでは何も成しえないという考えが強いので「情報はなるべく早く関係者へ共有する」「困ったときは早めに上司や同僚に助けを求める」ようにしています。その時も丸投げではなく、「自分はこう思う」という考えを持ってから行動するという点は心がけていますね。加えて、誰からも信頼してもらえる存在でいられるように、依頼や困りごとにはその大小に関わらず誠実に対応すること、納期を守ることを当たり前ですが大切にしています。
M.Y.
私も個人プレーではなく、チームで力を合わせて大きな目標を達成することを大切にしています。先ほどの話にもありましたが、メンバーの個性やスキルを見極めながら適切な役割をアサインし、最大の力を引き出す。コミュニケーションをとる時には、相手の立場に関わらず、必ず敬意をもって接する。そういった行動を徹底しています。
M.A.
私も同じです。たくさんの人との関わりによって業務が成り立っているので、できるだけ現場に行って顔を合わせたり、雑談も含めたコミュニケーションを重ねて人となりへの理解を深めたり、人脈形成には力を入れています。また、時間についても強く意識しています。仕事はまず方針を立て、叩き台を上司や先輩にすばやく確認してもらうようにしたり、メールは即日返信を心がけたり。そういった部分にも、やはり人間関係が活きてきますね。
Chapter 3.
いくつもの選択肢を、
活かすのは「自律」。
女性活躍という観点で、三井化学の社風はどのような追い風になっていますか。
M.M.
部署による多少の違いはあるかもしれませんが、異動や登用における男女差は感じないと思います。率直にいえば、10年ほど前までは「女性が営業をするのは難しいのではないか」といった意識がまだ残っていました。今はそれが感じられなくなりましたし、逆に女性を不自然に登用するような揺り戻しもない。いいバランスに落ち着いているのではないかと思います。私自身、タイに駐在した時は4歳の子育て中でした。夫は仕事があったので日本を離れられなかったのですが、子どもと母を連れてタイで暮らしたんです。会社にとってはイレギュラーな対応だったはずですが、私の意向を汲んで上司が尽力してくれました。
M.Y.
子どもを連れての海外駐在、すごくうらやましいです。部署にはシンガポールの現地法人に駐在しているメンバーもいるので、いずれは私もそういった機会をつかみたいと思っています。
M.A.
私も海外にはぜひ行きたいですね。そのためにも、まずは今の部署で担当する製品についての知識を蓄え、必要であれば別部署での研究や営業も経験し、遅くても10年後くらいには駐在できるようになっていたいと思っています。
M.Y.
駐在ではないのですが、法務にはアメリカのロースクールに留学する制度があります。そのチャンスが、限られた人だけではなく大多数に開かれています。実際にその制度を利用した女性が私の部下にもいるのですが、それこそ男女関係なく、仕事も学びも機会が用意されているのがいいですね。
M.M.
そうですね。研修もキャリア形成も、選択肢は本当に豊富ですし、希望に耳を傾けてくれる会社だと思います。ただし、あくまでも選ぶのは自分自身。私は先をしっかり描くタイプではないのですが、その時々に必要な経験を積むために自分から希望を出し、叶えてもらうことで結果的にバランスのいいキャリアを歩ませてもらっています。三井化学の社風を活かそうとすると、自律的に考えたり動いたりすることが問われるかもしれませんね。
M.A.
ふだんの業務でも同じですよね。たとえば海外出張を計画する際も、現地の営業担当へ背景・目的を共有し、訪問顧客や時期などを決めています。本当に自由ですし、当然ですがその裁量に男女差はありません。
M.Y.
ほかの会社ならチェックを受けなければ進められないようなことも、個人の裁量に任されている。自律できれば、とてもやりやすいと思いますね。ただ、それが行き過ぎると、特に入社や異動の直後は戸惑うことがあるかもしれない。だから私自身は、新たに配属されたメンバーへの初期教育は丁寧に行うようにしています。
Chapter 4.
制度の充実が、
仕事の充実を生み出す。
制度面ではいかがでしょうか。
M.A.
本当にフレキシブルな働き方ができるので、育児中の身としてはすごく助かります。日常的にありがたみを感じるのは、やはりテレワーク(※)やフレックス制度ですね。研究職の場合、出社しなければできない仕事も多いのですが、急な用事ができた時でも、必要事項さえ連絡すれば「今日はテレワークにします」「15時に帰ります」と言いやすいですし、皆さん快く了承してくれます。まわりにも育児中の方が多いので、状況を理解してもらえているのも大きいと思います。
M.M.
テレワークは完全に浸透しましたね。私は今日、午後から会社に来たんですが、部署には1人しか出社していませんでした。
M.Y.
テレワーク制度があるのはもちろん、それがちゃんと使えるのがすごくいいですよね。私は子どもが大きくなったので子育ての手間はそこまででもありませんが、ありがたみはよくわかります。通勤時間が削減できる分、忙しくてもしっかり業務と向き合うことができますし、家のこともおろそかにしないですみます。
制度の充実が、仕事の充実にもつながっているのですね。
M.Y.
そうですね。自分のこれまでを振り返っても、仕事と育児の両立に苦労しながら、それを乗り越えてきたことが今の自信につながっていると感じています。これからはマネジメント側として、多様な働き方を前提にしながら、後進の女性たちがキャリアプランを描くサポートをしっかり行っていきたいですね。
M.M.
そうですね。登用における男女差がなくなってきたとはいえ、数でいえばまだまだ女性の管理職は少ないのが現実です。会社としての施策もいろいろと動いていますが、やはり若手の女性が私たちを見て、「自分も挑戦してみたい」と思うこと。その気持ちを醸成できるようにしていきたいですね。
※テレワーク制度:育児、介護などの事由を問わず、月4日以上の出社を要件として利用できる
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