007deposition金属と樹脂が一体化した板材が完成

撮影/林雅之

CONCEPT

木・金属・樹脂・・・・。いにしえより、素材は人々の創造を掻き立ててきました。
ポリメタック®は金属と樹脂を一体化させるテクノロジー。
金属と樹脂が一体化した板は、まるで自然物のように、異なる素材の素性を見立てる行為を誘発します。
板材がそのままプロダクトに変容する姿は、素材とプロダクトの境界を曖昧に。
金属と樹脂が一体となった姿、そしてその素材感の共鳴。この可能性をぜひ、感じてみてください。

素材名

ポリメタック®(金属樹脂一体化技術)

近年、自動車分野や電子機器分野では軽量化、製造工程の削減が求められており、マルチマテリアル化が進んでいます。三井化学のポリメタック®は、従来は不可能であった金属と樹脂の様々な組み合わせで強固な接合を可能にする金属樹脂一体化技術であり、軽量化と製造工程削減のニーズを同時に実現できる三井化学の最新ソリューションです。ポリメタック®は、金属に特殊な処理を施し、ナノレベル〜ミクロレベルの微細な孔を形成させ、その微細孔に樹脂を流し込むことによって、物理的に強固に接着・接合させるテクノロジーです。 従来の接着に比べ安定した強度が得られるため、部品のぐらつきや経時変化が少なく、剛性の向上が実現できます。

素材の可能性

  • ●今回、表面状態をマクロ化し、接着原理を見える化させることで、それ自体を「創造を誘発する魅力ある新しい素材」として表現。
  • ●金属の導電性を利用し、板材そのものを照明として提案。
  • ●強固な接着強度を持つことから、板材を打ち抜くだけで、マルチマテリアルのプロダクトを実施。
  • ●異素材の組み合わせによる表現の幅の拡張で、新しいものづくりの可能性を広げていく。

参考

depositionがミラノサローネに出展

ポリメタック®技術を使ったdepositionがミラノサローネ2017(2017年4月4日~4月9日)に出展されました。金属と樹脂が一体化した、人々の創造を刺激する新しい素材として、提案されました。配線の無い照明は、これまでにない新しい素材としての可能性を提示しています。

クリエイティブパートナー

TAKT PROJECT 代表 吉泉聡

2013年TAKT PROJECT Inc.共同設立。DESIGN THINK+DO TANKを掲げ、「別の可能性を作る」さまざまなプロジェクトを展開している。クライアントワークに加え、実験的な作品をミラノサローネなど国内外で発表・招待出展。Red Dot Design Award、グッドデザイン賞など受賞多数。