017optical walls宙に浮かび上がる光の壁
CONCEPT
光を使って、何もないところにあたかも区切られた場所のような空間を生み出せないか?
ライゾマティクス/坂本氏とのディスカッションはそんな課題の提起から、始まりました。
そこから生まれたoptical walls-宙に浮かび上がる光の壁-
光を集光し、平行に飛ばすことで生み出される光の面。
高屈折率メガネレンズ材料のMR™ レンズと株式会社アークの光学設計技術を組み合わせ、実現しました。
LEDの拡散光がoptical wallsを通過することで、直線光に変換され、何もない場所に光で区切られた空間を創り出します。
素材名
MR™ シリーズ
三井化学が独自の重合技術により開発した高屈折率、高アッベ数、軽量かつ高耐衝撃性を実現したチオウレタン系メガネレンズ材料。世界中の多くのメガネユーザーに選ばれる、薄さと軽さ、割れにくさ、クリアな視界などの特性をバランスよく備えた高屈折率レンズ材料のデファクトスタンダードです。近年はQuality of Viewのコンセプトのもと、波長制御技術と組み合わせたソリューション提案など、メガネを必要とするすべての人たちに新たな価値を提供するべく、更なる研究開発に取り組んでいます。
素材の可能性
MR™ シリーズと光学設計
- ●高屈折、軽量性、衝撃性のレンズ材料であるMR™ シリーズを素材に、株式会社アークの光学設計技術と組み合わせることで、任意の光を作り出すためのレンズ表面の逆算を行い、光の形状を変化させるレンズを制作した。
- ●直線光での表現において、プロジェクターだと重いため設置場所を選んでしまったり、レーザーだと安全性に課題がある。今回のレンズ設計を用いることでLEDを用いて軽量な光学パーツで済むため、例えばドローンを用いた空間演出などを容易にする。
- ●MR™ シリーズをメガネレンズ以外にも活用 × 光学設計技術との組み合わせで、新しいものづくりの可能性を広げていく。
参考
ミラノデザインウィーク2019に出展されました。
今回の「optical walls」は、2019年4月に開催されたミラノデザインウィーク2019のLexusのインスタレーション「LEADING WITH LIGHT」に使用されました。
クリエイティブパートナー
Rhizomatiks坂本 洋一
アーティスト、ハードウェアエンジニア。建築事務所を経て、2010年からライゾマティクス所属。「Dimensions」「strips」など多数のインスタレーションの企画、製作に関わる。また、個人のアーティストとしては、2008年にICCにて「blank」を展示、近年、アートユニット“9+1”を主宰し国内外にて作品を発表している。現在ICCで開催中の「オープン・スペース 2019」に参加している。