057
GoTouch® THE ZEN™
夜須礼乃坐
Design feature
環境面に配慮しながら豊かさを提供する試みは、チェアの歴史の中でも継続的にチャレンジされてきました。
世界で初めて大量生産されたプラスチック製の椅子は、1950年にHerman Millerが発売開始したシェルチェアです。
このシェルチェアは、当時、繊維強化プラスチックを用いて製造されていましたが、環境配慮の観点から使用する素材を見直し、2001年にリサイクル性の高いポリプロピレン製のシェルチェアを再発売しました。
「THE ZEN™」は、このようなシェルチェアの精神と哲学を継承しつつ、ポリプロピレンを一工程で皮のような触感に仕立てる新技術を用いたチェアとオットマンです。
この新技術の特徴として、未活用資源である木粉や廃棄衣類等を混ぜたポリプロピレンを用いることで、化石資源の使用量削減につながるだけでなく、永く愛でることのできるビンテージ品のような風合いを引き出すことに成功しました。
また、地域や企業が保有している様々な未活用資源を用いることで、その個性を表現したチェアにアレンジすることができます。
いままでのプラスチックにはない新たな触感と風合いを、是非、体感してみてください。
Spec
- 素材:
- 樹脂部:イエロー( ポリプロピレン)、ブラウン( 木粉/ ポリプロピレン)、その他( 綿/ ポリプロピレン)
木枠部:プライウッド - カラー:
- 樹脂部:イエロー、ブラウン、その他緑など
木枠部:明るいベージュ、茶、濃い茶
脚部:金、黒
Material Description
三井化学の関係会社である(株)プライムポリマーは、ポリプロピレンが家具や自動車などの部品として成り立つ硬さを維持しながら、押した時に柔らかな触感を実現する技術を開発しました。
これまではポリプロピレン製の部品に必要な強度とやわらかい触感を両立させるためには、硬いポリプロピレン部品の上から異素材の表皮材を貼り付ける必要がありました。新技術では、モノマテリアルかつ一度の成形でこれらの相反する性質を両立することができます。
またこの技術では、木粉や廃棄衣類等の未活用資源をポリプロピレンと混ぜることで、ビンテージ感のある独特の風合いを引き出すことができます。
樹脂と混ぜた時にマテリアルリサイクル可能なバイオフィラーを用いて、愛着を持てるプロダクトに仕上げることで、未利用資源由来のCO2の固定化が出来るだけでなく、ロングライフな製品になることを目指しています。
Collaborations
河淳株式会社
店舗やホテル向けの家具・雑貨の製造・販売を通じ、顧客ニーズに応える高品質な製品づくりを目指す企業です。
リテール、グローバルハードウェア、パブリックファニチャー、ホテル、メディカル、インテリアショップ ケユカなどの7事業部でビジネス展開をしています。