CASE

事例

使い捨てマスクの紐

使い捨てマスクの紐

良く伸びて切れにくい
でも耳にかけると体温でじんわりなじむ
長時間の装着にマッチする、快適なマスクを実現

現行材の課題

  • 通常、使い捨てマスクにはナイロンやポリエステルなどをウーリー加工した繊維が使用されていますが、長時間使用していると、材料の硬さによって耳に圧迫感や痛みが出てくる場合があります。
  • また、小耳症などの先天性の疾患を抱える方には、耳に紐をかけるということ自体が困難であり、マスク着用が必要な場面で苦労をされています。
  • 一方で、単純に柔らかいゴム材料を使うだけでは、伸縮性は改善できても、耳への締め付けがよりきつくなり装着感が悪くなるという技術的課題がありました。

アプローチ

  • アブソートマー®は、体温で「より柔軟になる」特性を持っているため、紐を耳にかける動作=触ることで柔らかくなり、既存のマスクと比べより簡単に装着できるのではないか。
  • 体温で「より柔軟になる」特性は、耳に紐をかけた後も継続するので、長時間の装着でも、耳当たりが柔らかく、快適性の高い製品を開発できるのではないか。

解決した点

長時間の装着性改善
アブソートマー®の体温で柔らかくなる特性は、耳にかける時・かけた後も継続し、長く装着しても痛くない、画期的なマスク紐となりました。
極細の紐で見た目にも軽快感を演出
紐自体が繊維状ではなく、単体のアブソートマー®紐になったことで、見た目にもより細く、より軽快な装着感を演出し、使用者にとって特徴的な商品として注目されました。
他用途開発への応用
極細の紐をアブソートマー®で実現できたことで、マスク紐以外にも、体温感知が必要なアイテムで、様々な中間材料としての応用開発が進んでいます。

開発者の声

レック株式会社
レック株式会社
Q1.アブソートマー®を紹介された際のファーストインプレッション
_最初は5mm厚のシート形状で拝見しました。伸ばして離すとゆっくりと生き物のように元の形状の戻る不思議な動きに驚きました。
Q2.なぜ、この用途に挑戦しようとされたのか
_応力緩和や応力吸収という言葉から痛くないゴムを連想し、ゴムの中でも市場が大きいマスクのゴムに挑戦しようという流れでした。
Q3.アブソートマー®での開発で一番ワクワクしたこと
_出来上がるゴムを想像するのは当然ワクワクでしたが、商品化へは多くの壁がありました。開発途中からは一つ一つ壁を越えるその事にワクワクを感じていました。
Q4.貴社開発において、三井化学が果たしていると思われる役割
_世の中で初めての商品を開発するにはアイデア以上に新素材の活用が大きなポイントになります。その重要な部分を担っていただいていると思っています。
Q5.ズバリ、今の貴社にとってアブソートマー®とは?
_使いこなす苦労はあるものの、長所を発揮した場合は驚くほどの大活躍する相棒のような存在です。

当該用途はレック株式会社が保有する技術に基づき開発されたものであり、関連用途の日本国内での開発においては、同社の許諾が必要となります。

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