背景
PFASは10,000を超える種類があるとされる有機フッ素化合物の総称であり、C-F結合に起因する高い耐熱性、耐薬品性等の特性を有し、様々な産業で使用されています。
しかし近年、その強い結合力ゆえに環境残留性や生体蓄積性があり、人体への有害性も懸念視されています。
既にPFASの内、PFOS、PFOA、PFHxSらは欧州の化学物質管理規制であるREACH規則において規制対象となっており、製造・使用及び上市が原則禁止されています。
この動向はEU圏に留まらず、これらは国際的な残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)においても廃絶対象物質に登録されています。
また現在、一部のPFASではなく、PTFEを含む10,000種を超えるとされるPFASを一括で規制する案が、REACH規則の発行元である欧州化学品庁(ECHA)で協議されています。
早ければ、規制は2025年中に発効し、一部用途を除き18カ月の猶予期間の後、製造・使用及び上市が原則禁止される可能性があると言われています。