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RePLAYER™ -Flecon Tote Bag-
産業用フレキシブルコンテナをアップサイクルしたトートバッグ
Design feature
15年後の時を経て、トートバッグに生まれ変わるプロダクト。
本製品で使用されている素材“フレキシブルコンテナ(フレコン)”とは粉体や粒状の貨物を保管・輸送するための大型搬送用パッケージです。
約1,000kgの荷重に耐えられる強度があるため、幅広い分野で使用されるロングライフな製品です。
フレコンは15年ほど利用された後、廃棄されているのですが、15年後でも強度が80~90%ほど残っているため、このロングライフ性を活かし、より長く使えるアップサイクル製品へと再生(Replay)しました。
また今回の展示に際しては、15年後にデザイン性の高い製品を提供することを目指して、フレコン自体のデザインにも挑戦しました。
Spec
- 素材:
- 本体:EVA(酢酸ビニル共重合ポリマー)、ポリエステル / 取手部:ナイロン
- カラー:
- 3色x3サイズ
- サイズ:
- 大:600×400×130mm / 中:400×300×130mm / 小:300×250×130mm
Details
素材屋が考えるアップサイクル(フレコンバッグ)
三井化学ではプラスチック原料をお客様に配送する際に、フレキシブルコンテナ(フレコン)という何度もリユースできるバッグでデリバリーしています。お客様に原料を届け、お客様が使い終わると、回収し、洗浄・修理したのち、再度原料を詰めてお客様に届けています。このシステムは日本独自のデリバリーシステムで、海外では使い捨てバッグでデリバリーされているケースが多くあります。
この日本独自のデリバリーシステムであるリターナブルなフレコンは、1tという重量物を約15年間運び続けます。約15年後、その役割を終え廃棄されますが、その時も残存強度として80-90%保持しています。そうしたフレコンを素材として捉え直し、新しい命を与えることができれば、ライフサイクルアセスメント(LCA)の観点から非常に環境負荷の小さいプロダクト作りに貢献できます。
フレコンバッグのアップサイクルトートバッグ
今回、約15年の役割を終えた廃棄予定のフレコンから、さまざまなプロダクトを制作しました。
アップサイクルバッグとして一般に使用されている塩ビと比較して40%程度軽く、高い耐久性と高強度、修理可能な特性、無縫製を可能にする点もロングライフと低環境負荷に繋がります。
実際に生産から廃棄までのLCAによる評価を行い15年間使い続けたと仮定した場合、RePLAYER™ Tote Bag 1個の環境負荷※は、レジ袋の場合の約1/60、ポリエステル製エコバッグの場合の1/9程度となり、ロングライフによる大幅な環境負荷の低減に繋がります。
また、スタートバーン株式化会社が提供するブロックチェーンシステム「Startrail」を導入し、プロダクトが出来上がるまで、そしてこのプロダクトがこれからどのように生きていくのかをみんなと一緒に作っていくトレーサビリティ可能なプロダクトとして、新たな価値を共有する仕組みとともに提案します。素材の特長を活かした新たな見立てで、素材のロングライフを提案します。
※ RePLAYER™(280g)、レジ袋(10g):150枚/年使用、エコバッグ(32g):1袋/年使用と仮定 (三井化学化学品安全センターにて算出)
Material Description
EVA(エチレン・酢酸ビニル共重合ポリマー)は、素材自体の柔軟性があるため、塩ビのような可塑剤が不要で可塑剤がブリード・揮発することによるべたつきや経時による硬化もなく、加水分解も生じず水に強いため長期使用が可能になります。また、塩化ビニルと比較し約40%軽いのも特長です。高周波や超音波でのシール加工ができ、縫製レスでのプロダクト開発ができるうえ、修理が可能になるため、ロングライフに貢献します。