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無印良品 東京有明店「環境をかんガエルウィーク#004」《プラスチックリサイクルで「かんガエル」キーホルダーを作ろう!》開催レポート
2025年1月25日、26日に無印良品 東京有明店で開催された「環境をかんガエルウィーク#004」。本イベントに三井化学も参加し、プラスチックリサイクルのワークショップを開催しました。本記事では、そのワークショップの様子を開催レポートとしてダイジェストでお届けします。
取材:株式会社メンバーズ
環境をかんガエルウィークとは?
「環境をかんガエルウィーク」とは、さまざまな視点から環境をかんガエて活動している企業やクリエーターを招き、それぞれがかんガエル「環境・未来」を生活者の皆さんとシェアするイベント。開催場所は、お台場や東京ビッグサイトにほど近く、関東地方で最大売場面積を誇る無印良品 東京有明店です。
第4回目となる本イベントに三井化学も参加し、プラスチックリサイクルのワークショップを開催。無印良品の店頭で回収されたプラスチック製品が、形を変えて他のモノに生まれ変わる。そんな日々のくらしの中で生まれる素敵な循環を体感してもらえるようなワークショップを目指しました。
【東京有明】(1/22更新)『環境をかんガエルウィーク#004』開催情報https://www.muji.com/jp/ja/shop/046625/articles/info/1568918
プラスチックって何?を考える
私たちの身の回りに存在し、くらしに欠かせないプラスチック。
今回のワークショップでは「プラスチックとは何か?」を参加者の皆さんと改めて考え、知るところからスタートしました。
はじめに、現在使用されているプラスチックの多くは石油由来の原料からできることや、石油由来の原料を使用すると大気中のCO₂が増える仕組みなどを解説。そして、最近ではCO₂排出量の削減につながるバイオマスプラスチックの普及が重要になっていること、ごみを資源として循環させるプラスチックのリサイクルでも新たな取り組みが進められていることを紹介しました。
プラスチックの種類とプラスチックごみの量は?
プラスチックは約100種類あると言われていますが、大きく分けると、一度焼き固めたら熱をかけても形が変わらない「クッキー型」(熱硬化性樹脂)と、熱で溶かすと何度でも形を変えることができる「チョコレート型」(熱可塑性樹脂)の2種類があります。ほとんどのプラスチックは後者の「チョコレート型」に該当し、リサイクルすることができます。
その具体例として、無印良品が販売している衣装ケースにもポリプロピレンというチョコレート型のプラスチックが使用されており、それをリサイクルして自動車のパーツに生まれ変わらせる取り組みが進んでいることをお伝えしました。
また、日本では一人当たり年間32キロのプラスチックごみを排出(2018年統計)しており、これは米国に次いで世界で2番目に多いことや、そのうち包装・容器で使用されるプラスチックごみの量が半数近くを占めている現状に加え、リサイクルする際には同じ種類のプラスチックを集めることが重要になることを共有。日常的に使用しているペットボトルも、ボトル、キャップ、ラベルでは、使用されているプラスチックの種類が異なるため、これらが混ざった状態ではうまくリサイクルできないことをお話しました。
そして、製品に使用する素材を単一化(モノマテリアル化)するなど、様々な工夫を行いながらリサイクルしやすい製品デザインにしていくことや、どうしても廃棄しなくてはならない分野では、CO₂排出量の削減につながるバイオマスプラスチックを活用していくことが、持続可能な社会を実現していくために重要になることを伝えました。

プラスチックリサイクルを体験しよう!
ワークショップの後半では、使用済みのペットボトルキャップから本イベントのキャラクター「かんガエル」のキーホルダーを作る、一連のリサイクル工程を体験していただきました。
細かく粉砕したペットボトルキャップと、それを手動射出成型機に投入している様子
ペットボトルの端材が手動射出成型機で成形されている工程
写真右のように溶けて柔らかくなったボトルキャップ端材を、写真左の金型に注入して成形
型を冷やして開封すると、「かんガエル」のキーホルダーが完成!
ペットボトルキャップのリサイクルキーホルダー(完成品)
ワークショップに参加いただいた方に、こちらのキーホルダーをプレゼントしました。子どもたちは、それぞれ微妙に色の違うリサイクルキーホルダーを品定めし、「これがいい」「あれがいい」とそれぞれ好みのキーホルダーを手にし大満足の様子でした。
2日間で全9回開催したワークショップはすべて満員御礼、大盛況のうちに終了しました。
ワークショップや様々なプロダクトを通して、プラスチックとはどのような素材なのかを改めて学び、生活者の皆さんと一緒に環境をかんガエル貴重な時間となりました。
三井化学ワークショップファシリテーターのコメント
奈木 沙織:研究開発本部 高分子・複合材料研究所 研究員
昨今プラスチックは悪者と捉えられがちですが、使い方や原料を見直し、再利用し、そして長く使うことで、環境にやさしく便利な生活ができると信じています。脱プラではなく“改プラ”という思考の転換をして、プラスチックと良い距離感を保ちながら生活できると良いですね。
内海 明子:研究開発本部 研究開発企画管理部 主席研究員
子を持つ親として、また素材メーカーに勤める身として、次の世代へきれいな地球を引き継ぎたいという想いからこうした活動に参加しています。個人だけで頑張りすぎる必要はなく、みんなで少しずつ工夫や気配りをすることで未来は変わると思います。身近にあるプラスチックに少しでも関心をもっていただき、プラスチックの有効活用のために何ができるかを考えてもらえたら嬉しいです。
無印良品 東京有明 店長 湯崎 知己 氏からのメッセージ
私はお店を“ストア”から“プレイス”に変えたいという想いがあります。「環境をかんガエルウィーク」は、今回で4回目の開催となりますが、ご参加頂いた企業の方々は過去最多で、三井化学のような普段は関わることがない企業の方とも接点を持つことができました。実は、このイベントを通じて新規事業が始まることもあります。
このようなご縁が輪になって、輪郭が分からなくなるほど連鎖していきたいと考えています。私の2025年のテーマは、「ものづくりも情報も関係性も、“線”を“円”に変えていくこと」、良いスタートを切ることできたと思います。
三井化学では、「世界を素(もと)から変えていく」というスローガンのもと、 <「BePLAYER®」「RePLAYER®」>https://jp.mitsuichemicals.com/jp/sustainability/beplayer-replayer/index.htm |