多様な経験を通じてキャリアの柱を築く。
私は入社以来、一貫して法務業務に携わっています。その中で、契約審査、トラブル対応、コンプライアンス等、多岐にわたる法的問題への対応が求められる難しさがありますが、日々異なる案件や法規に触れているので、新たな経験を積む機会にも恵まれています。就職活動では、法務系職種に絞った活動はしておらず、当社の社員と面談した結果、どの職種に携わったとしても多様な経験を積むことができると思えたことが入社理由の一つでした。入社後は、国内工場総務部門での勤務後(官庁折衝、保険等)、1年間の本社法務部門勤務(法務全般)、3年間の中国への駐在、そして1年間の米国法科大学院留学を経て、2015年から現在の部署で主に海外M&A案件を担当しています。振り返ると、予想を遥かに超えて様々なことを経験した10年間だったと感じています。
中国でもがき苦しんだ日々、
味わった達成感。
入社5年目、私は上海にある中国地域統括会社へ異動となりました。当時、中国に法務部門のある関係会社がなかったため、私の使命は現地に法務体制を構築すること。進め方は委ねられていたので、模索の日々が続きましたね。「これまで問題なかったのだから法務は必要ない」「中国のことを知らず、日本語しかできない君に何ができる」といった声も上がりましたが、当時は何かを言える実績も自信もありませんでした。そこで、会社における法務の役割や自分の付加価値について改めて考え直し、契約雛型作成等の実務サービスの提供を始め、同時に各関係会社にもまめに足を運ぶことにしたのです。また、中国語の習得にも励み、結果、徐々に本音で会話ができるようになりました。現場を正確に把握できるようになったことで、本当に必要な機能が見えてくるようになり、最終的に、使命を果たすことができました。各社と本音で話し合うことができるレベルまで踏み込めたことが何よりの経験となりましたね。
職種領域のさらなる拡大のため、
米国留学へ。
中国での駐在が2年経った頃には、中国法務への専門性を高めつつも、将来的には英米法圏内の国々でのビジネスにも積極的に貢献したいという想いが強くなっていきました。そこで、中国での駐在が終了した後、2014年から、アメリカのシカゴにある法科大学院で1年間の企業派遣留学をさせてもらうこととなりました。卒業後、ニューヨーク州弁護士資格を取得し、帰国。帰国後も、引き続き本社の中国法務の担当者として中国案件に携わるとともに、欧米の投資・M&A案件にも積極的に携わる日々を送っています。
「企業法務」だからこそ広がる未来。
今後も、投資・M&A案件に広く携わり、経験を積みたいと考えています。企業法務の特徴としてビジネスとの距離感の近さが挙げられますが、特に当社の場合、プロジェクト案件においても、初期段階から意思決定の段階まで、法務部門が積極的に関わる傾向にあります。交渉担当者としての役割も期待されているため、法的なアドバイスを一方的に送るだけでなく、今後は案件全体の落としどころを見据えたバランス感覚や、交渉相手や社内の事業部門とのコミュニケーション能力も伸ばす必要があると自覚しています。また、ビジネスに近い環境で働く分、法務以外のキャリアにも挑戦しやすい点が企業法務担当者の利点です。まずは、法務としての領域拡大と専門性の向上を目指し、その上で、より経営に貢献できる人材になることが私の最終的な目標です。
Private
NY州弁護士の宣誓式の時に妻と撮った写真です。結婚後、初めて真面目な姿を妻に見せた気がします。
同僚と新発田城を訪れた時の写真です。城と鉄道を中心に日本を行脚しています。
猫を飼っています。サイズも性格も凸凹ですが、意外にも仲の良い2匹です。