リサイクルで
サーキュラーエコノミーへ

多層ボトルやチューブ、フィルム・シートなどに使用される接着性ポリオレフィン樹脂アドマー®のリサイクル助剤銘柄。 ブレンドすることで、リサイクル時の強度や耐衝撃性などの物性低下を改善させる効果があり、マテリアルリサイクルの普及に大きく貢献します。

廃プラスチックは異種樹脂同士が混合されており、混合の無い樹脂（バージン材）と比較して物性が低下することが知られています。タフマー™を添加することでポリオレフィン樹脂をベースとしたミックスプラスチック（異種樹脂の混合材）の性能向上および用途拡大に貢献します。極性樹脂(ポリアミド(PA)など)を含んだミックスプラスチックの再利用も可能になります。

紙コップや紙包装パッケージなどは、耐水性やシール性を持たせるために、内側にポリエチレンなどを貼り合わせた多層になっています。しかし、強度のあるポリエチレンなどの膜は紙としてリサイクルされる際に分解されにくいため、紙のリサイクル性を悪化させてしまいます。非溶剤系のケミパールを紙に薄くコーティングすることで、紙にヒートシール性・耐水性を持たながら、パルパーでの離解性が向上します。

食品包装などは、バリア性を保持するため、ナイロンやPETなどの基材とポリオレフィンのシーラント層から成るものが多いですが、異種素材の組合せになるためリサイクルを困難にしている課題があります。タケラック®WPBコート剤を塗布することで、基材をポリオレフィンにしてもバリア性を付与させることができ、基材、シーラント層ともにポリオレフィンのモノマテリアル・バリアパッケージが実現できます。

ポリエチレンを原料に、独自のフィルム成形技術を駆使して包装材の薄肉化を可能とした、省資源・環境対応型の高機能シーラントフィルムです。薄肉化を図っても、従来以上の耐衝撃性、耐ピンホール性を実現していますので、モノマテリアル化に向けた基材としても展開していきます。

包装パッケージのリサイクルの課題の一つに印刷されていることがあります。印刷されていることでマテリアルリサイクルすると様々な色が混ざり合うためグレーや黒色の原料となってしまい、用途が限られるという課題がありました。そこで、印刷されたフィルムからインキを除去する技術を用いて、マテリアルリサイクル原料としての利用可能性を拡げます。

リサイクル材は外観不良が発生しやすいことから、製品への展開がなかなか進まないのが現状です。MMPサンドイッチ成形による多層射出成形で、コア層にリサイクル材を導入することで、リサイクル率を高めながら、外観不良のない製品の製造に貢献する金型・射出成型技術です。

プラスチック廃棄物は、様々な状態のプラスチックの混合物である場合が多く、マテリアルリサイクルにて加熱加工する際、加熱溶融されたプラスチックの流動性が一定ではないため、得られる再生プラスチックが一定の流動性や品質を維持できず、用途が限定されるといった問題を抱えています。加熱溶融されたプラスチックの流動性をインラインで計測・制御を行い、再生プラスチックの品質を安定化させるための技術開発を産学連携で進めています。

循環経済の実現に向けて課題となる素材のトレーサビリティを担保するため、ブロックチェーン技術を活用した資源循環プラットフォームの構築を進めています。リサイクル原料のトレーサビリティを担保・可視化し、円滑な流通を支援する仕組みつくりを目指しています。

有志活動MOLpから生まれた取組。素材・加工に関する専門的な知見を活かして、素材の特徴を活かして素材のロングライフ化を提案するプロジェクトです。フレコンバッグのアップサイクル、メガネレンズ材料のアップサイクル、レジ袋のアップサイクルなどの提案を行っています。

欧州にてケミカルリサイクルを先進的に進めるドイツBASF社と、日本におけるケミカルリサイクルの事業化を目指し協業の検討を行っています。

マイクロ波を用いた熱分解により、効率的に廃プラを原料モノマーに直接分解する技術の検討を行っています。

自動車には軽量化に貢献するためプラスチックが多く使われています。自動車リサイクルの際に発生するASR（Automobile Shredder Residue）は年間60万tにも上ります。これを有効活用するべく、油化プロセスによる原料化を検討してきました。

アールプラスジャパンは、米国のバイオ化学ベンチャー企業であるアネロテック社（Anellotech Inc.）とともに、環境負荷の少ない効率的な使用済みプラスチックの再資源化技術開発を進めており、業界を超えた連携により、2027年の実用化を目指して取り組みを進めています。

PTA・PET/日本環境設計

2019年に発足、化学、プラスチック加工、小売り、廃棄物管理など、プラスチックのサプライチェーンに携わる世界各国の企業が参加しています。プラスチックごみの削減に対し、廃棄物管理のインフラ整備、イノベーションの促進、教育・啓発活動、清掃活動の4つの分野において、2024年までに総額15億米ドルを投じ、持続可能な社会への貢献を目指しています。（参加企業は、2021年6月時点で58社）

関連リンク

三井化学、AEPWに参加

https://jp.mitsuichemicals.com/jp/release/2019/2019_0117.htm

AEPWのWEBサイト

https://endplasticwaste.org/ja

2019年1月、業種を超えた幅広い関係者の連携を強め、イノベーションを加速するためのプラットフォームとして設立されました。これまで、会員間の技術情報共有や、マッチング機会の提供といった活動を実施し、2020年5月には「CLOMAアクションプラン」として、2030年に容器包装リサイクル率60％、2050年にはプラスチック製品リサイクル率100％という目標を掲げ、現在は具体的な方策や実証テストなどを検討しています。（参加企業は、2021年6月時点で430社）

関連リンク

CLOMAのWEBサイト

https://cloma.net/

2018年9月、日化協などの日本の化学業界5団体が設立。日本の化学企業・団体が参画し、各種リサイクルやエネルギーリカバリーによる環境負荷をライフサイクルアセスメントの手法で評価した結果を国内外に発信しています。2020年2月には、アジア新興国におけるプラスチック廃棄物管理能力向上支援を目的とした日本の知見や経験を紹介する研修セミナーを開催するなど、様々な活動を行っています。

関連リンク

JaIME：海洋プラスチック問題対応協議会

https://www.nikkakyo.org/upload_files/jaime/JaIME_jp.pdf

J-CEPとは、サーキュラーエコノミーの推進に取り組む産官学民連携の新事業パートナーシップです。現在、30社が加盟し、当社は幹事会社（全5社）を務めています。ICT等を活用し、①日本国内における資源の最適循環、②持続可能社会の実現に資するビジネス創出、に取り組み、環境と経済が両立する社会の最適解を導くことを目的としています。

関連リンク

三井化学、J-CEPに参画

https://jp.mitsuichemicals.com/jp/release/2021/2021_1215.htm

J-CEPのWEBサイト

https://www.j-cep.com/