言うことを聞かないものに、
言うことを聞かせる楽しさ。
学生時代に制御システム工学を専攻していたため、制御に関わる仕事、特にプラントのような制御対象で用いられるプロセス制御に興味を持っていました。エンジニアリング部門とプラントを持つ会社であれば、新しいことに挑戦するチャンスも多いと考えたことが三井化学を選んだ理由です。入社後は、保全業務を経て、現在は新規プラント建設における計装設備のエンジニアリングを担当しています。計装設備とは、プラントの状態を測定し、求める状態に制御するだけでなく、万一の事態においては危険な状態を脱し、安全に停止させるための重要な設備です。プラントの運転を妨げる要因はたくさんあり、思うようにコントロールすることは難しいのですが、言うことを聞かないものに言うことを聞かせる、そんな楽しさもありますね。
1,000人単位で、
一つのものをつくりあげる一体感。
プラントの建設や改造は1,000人以上もの人が、何年もの時間をかけて取り組むプロジェクトです。実際に工事が始まると、工場内はまるでお祭りのような熱気にあふれます。その中で、どのようなプラントをつくり上げるのか考え、自分の意思を盛り込むことができるプラントの建設プロジェクトは大きなやりがいとなります。また、規模の大きな工事になればなるほど、一体感や達成感も大きいですね。現在勤務している市原工場の中にも私が建設に関わったプラントがあります。入社して、初めて建設工事に携わった時には、何もない更地を目の前に、これから何十年にもわたって稼働していく製造設備の姿を想像して、ワクワクしたことを今でもはっきりと覚えていますね。
海外の文化に、
システムを合わせていく。
2年ほど前は、今とは別のプロジェクトで中国のプラント建設を担当していました。この時は、制御による設備の自動化を日本よりも高めることに苦労しましたね。「マニュアルや手配書」に従った運転に問題はないのですが、新しい工場であるため、設備に対する理解度や習熟度という面で、どうしても日本の運転員とは差が出てしまいます。また、人の入れ替わりも比較的激しいため、安全確保と品質安定化という意味でも、自動化は重要な要素でした。こちらから仕様を押し付けるだけでなく、運転員とコミュニケーションを取りながら、試運転を通じて彼らの要望も盛り込んだことが良い結果に繋がったのだと思っています。実際に工場で働く人たちとコミュニケーションを取り、文化的な背景も考えることが大切でしたね。
日々蓄積されるデータから、
問題を未然に防ぐ。
今後の目標として、これまで個人に蓄積していた技術を次の世代に伝承するためのシステムを考えていきたいという想いがあります。他にも、ビッグデータやIoT等の、新しいテクノロジーにも取り組んでいきたいと思っています。たとえば、日々、工場に蓄積される大量のデータの中から何らかの予兆を拾い、そのデータと長年積み重ねられた先人・先輩方の知見や経験を組み合わせることで、新しい価値を発見することができるかもしれません。機械の異常の予兆検知等、何か問題が起きる前に手を打つことに繋がれば、仕事の進め方も良い方向に大きく変えることができると思います。そういった新しい技術を利用した取り組みにも挑戦することで、既存の価値や情報の活用範囲を広げていきたいですね。
Private
休日は家族で過ごす時間が多いですね。子供が1歳になるのですが、まだまだ抱っこをすることも多く、腕が鍛えられています。また、ゴルフやテニスなど、仲間と体を動かすことも休日の楽しみの一つです。