ドライバーの「気持ち」が原因!? 高速道路で渋滞が起きる理由
待ち遠しい春休みやゴールデンウィーク。もう旅行やレジャーの計画は立てていますか? 車で遠出するとき、心配になるのが交通渋滞。その多くは赤信号や道路上での事故が影響していますが、それ以外にも渋滞の原因はあるのでしょうか?
今回は、交通渋滞が起きる原理を、カガクに詳しい「モルおじさん」が解説します。
高速道路には、信号機や交差点がありません。カーブも少なく、みんなが決められた範囲の速度で走れば渋滞することはないように思えます。しかし実際には、高速道路上で渋滞に巻き込まれることも多々ありますよね。
その原因は、ずばり「無意識にブレーキを踏んでしまっていること」。その裏には、人間の心理や目の錯覚が関係しているのです。
例えば、運転していてトンネルに差しかかると、人は「狭くて暗い場所に入っていくこと」に心理的な圧力を感じます。すると、知らず知らずのうちにブレーキを踏んで速度を緩めてしまうのです。
無意識のスピードダウンは、緩やかな上り坂などでも起こります。目の錯覚で道路が坂になっていることに気づかず、アクセルの踏み込みをそのままにしていると、少しずつ速度が低下。すると、その後ろにいる車も速度を落とさなければならず、その後ろも、そのまた後ろも……、と、「減速の波」が発生。車と車の距離が縮まり、「渋滞」の状態が生まれるのです。