K-POPアイドルから国内アーティストまで、アーティストの個性を引き出すネイルアート
MOLpチーム(以下、MOLp):Nakagawaさんのネイルは、まるで生き物のように有機的な形をした作品もあれば、ポップでかわいらしい作品やメタリックでシャープな作品もあり、本当に多種多様ですね。
Tomoya Nakagawa(以下、Nakagawa):もともと好奇心が旺盛なタイプで、デザインも好き嫌いなく触れてきました。特に作品をつくり始めた2022年から2023年にかけては、もうジャンルを問わずかなりの数をつくりましたね。今回はその頃の作品を多めに持ってきました。
MOLp:アーティストとのコラボレーションもこの頃からされていますよね。特に気に入っている作品はありますか?
Nakagawa:持ってきたなかだと、スキンケアブランド「GOSHI」名義の楽曲“Cho Fast (feat. Yurufuwa Gang & ralph)”のミュージックビデオで使用したものですね。ヒップホップアーティストでラッパーのNENEちゃん(ゆるふわギャング)のネイルです。
Nakagawa:スタイリストの方から事前に衣装のイメージを共有いただきつつ、ネイルアートのデザインはほぼこちらに委ねてもらっていました。そこで考えたのは、彼女自身の存在感がとても強いからこそ、衣装とマッチングしていなくても成立するんじゃないかということ。その感覚を信じて、いままでで一番冒険をしたネイルでしたね。
エネルギーを感じさせるネオンカラーを使うことで、型にはまらないデザインのなかにもNENEちゃんらしい「元気さ」や「鋭さ」といった要素を表現できたように思います。
MOLp:ネイルの長さ出しとも異なる、指が伸びたような立体感のあるデザインで驚きました。
Nakagawa:デザインでは宇宙や未来感を出しているんです。また、ミュージックビデオでは歌いながら動きをともなう演出をしているので、それの邪魔にならないよう、ネイルの強度や軽さも意識してつくりました。
MOLp:アーティストから作品を依頼されてつくる際は、衣装に対して自由につくってほしいとお願いされることが多いのですか?
Nakagawa:基本的には絵コンテやイメージボードなどで全体の世界観やコンセプトを共有してもらい、それを参考につくることが多いです。そういう場合は、衣装に限らず全体とマッチングさせながら、ネイルだけでもしっかりと存在感が出るよう心がけています。
ときには、ちょうど構想していたコンセプトと、仕事をしてみたいと思っていたアーティストが重なることもあって。それはそれでまた違った嬉しさがありますね。
MOLp:これまでの活動のなかで、アーティストの世界観に深く踏み込んだと思う作品はありますか?
Nakagawa:K-POPアーティストのNewJeansのためにつくった、ヘッドピースとネイルです。
Nakagawa:こだわりがめちゃくちゃある衣装チームだったので、5人それぞれ違うデザインでつくることになって。当時、日本に住んでいたので、みなさんのサイズを教えてもらって日本でつくり、それを送るという進め方を提案しました。けれど、「実際に韓国へ来て、彼女たちと会って、そこで感じたことを形にしてほしい」と言ってもらえたんです。
韓国で衣装チームと密にコミュニケーションをとりながら、まさに「共創」というかたちで一からクリエイションに取り組み、創作にかなり没頭しました。大変でしたが、すごく思い出に残っている仕事のひとつです。

