三井化学とHK1896、包括的に協業しサーキュラーエコノミーの構築を目指す
三井化学、プロジェクト「グリーン・コンポジット・ヒルズ by hide k 1896」への参画を表明
2021.05.31
三井化学株式会社
株式会社hide kasuga 1896
三井化学株式会社(所在:東京都港区、代表取締役社長:橋本修、以下三井化学)と株式会社hide kasuga 1896(所在東京都港区、代表取締役:春日秀之、以下HK1896)は、世界的に必要性が高まっているサーキュラーエコノミーの実現に向けて、環境対応型素材とリサイクル技術の開発、市場と連携した素材の回収システムの構築など、循環型ビジネスモデルの確立を共同でめざすことで合意しました。
三井化学が参画するプロジェクト「グリーン・コンポジット・ヒルズ by hide k 1896」は、長野と東京を中心に、HK1896が主催する素材、製品、市場、リサイクル技術、教育を連動させたサーキュラーエコノミーを構築するプロジェクトです。
HK1896の“素材の適用開発力”と“ブランディング力”に、三井化学の“素材とリサイクル技術の研究開発力“を組み込む事によって、より環境負荷低減につながる素材をベースとしたサーキュラーエコノミーの構築、そして社会実装の拡大を行っていきます。
本プロジェクトを通して産学が連携した人材育成カリキュラムをつくり、次世代のサーキュラーエコノミーを担う人材育成にも両社を中心に取り組みます。
「グリーン・コンポジット・ヒルズ by hide k 1896」とは
創業以来、サーキュラーエコノミーを推進しているHK1896が、2020年に東京と長野を拠点に設立。日本の素材、技術、芸術、教育、再生が複合した 『サーキュラーエコノミー構築プロジェクト』です。hide kasuga グループが有する、研究所「hide kasuga LABO」(信州大学国際科学イノベーションセンター内)、マテリアルブランド「hide k 1896」、ギャラリー「gallery de kasuga」(東京・表参道)を連動させサーキュレーションを創出します。
2020年9月には信州大学繊維学部が参画を表明、今後も様々な企業や学術機関とパートナーシップを組み循環の輪を広げていきます。
「hide k 1896」とは
1896年創業の麻問屋にルーツを持つ春日家直系4代目であり工学博士の春日社長が創業した、素材をベースとしたサーキュレーションブランドです。長年の研究の末開発した素材「コンポジット・テキスタイル」をベースにB to B市場からB to C市場まで幅広く市場展開をしています。「コンポジット・テキスタイル」はテキスタイル(カーボンファイバーなどの人工繊維や麻などの天然繊維)にリサイクル性も念頭に入れて熱可塑性樹脂を複合させたソフトコンポジット材(FRP)です。
三井化学 柴田真吾 常務執行役員 研究開発本部長のコメント
三井化学のカーボンニュートラル2050に向けた取組みとして、研究開発部門は様々な課題に挑んでいかなければなりません。このグリーン・コンポジット・ヒルズ構想には、サーキュラーエコノミーの具現化という視点において、日本が有する優れた技術・製品・仕組みを世界に向けて発信できる可能性を探求していきたいという想いが込められています。日本特有の天然繊維と当社が保有するバイオ材料を含めた多岐にわたる樹脂の複合化、そして当初よりマテリアルリサイクルを想定した製品開発を進め、コアとなるロールモデルを構築したい、そのような夢をHK1896社との協業を通じて実現したいと考えています。
HK1896 春日秀之社長のコメント
私は「環境と資源」「素材のブランディング」の分野を長年研究してきました。昨年HK1896が設立した「グリーン・コンポジット・ヒルズ」プロジェクトでは、先ずは、繊維と樹脂を複合させた柔らかい複合材「コンポジット・テキスタイル」をベースに様々なマーケットと連動し、サーキュラーエコノミーを構築してまいります。三井化学社との協業を通して、環境適応型の素材を研究開発し、日本ならではの「循環型社会」を一緒に実現したいと考えています。また、近い将来には人工、天然を問わず日本が有する多様な素材を「グリーン・コンポジット・ヒルズ」に取り入れてまいります。