日本語 English

三井化学 触媒科学賞

三井化学 触媒科学賞
三井化学 触媒科学賞

2024年「三井化学 触媒科学賞」
~ 持続可能な社会に貢献する触媒科学 ~

2024年
 受賞者決定!

当社は、化学および化学産業の持続的発展ならびに持続可能な社会の実現に寄与する目的で、特に触媒科学の分野で優れた研究業績をあげた研究者を表彰する「三井化学 触媒科学賞」、「三井化学 触媒科学奨励賞」を2004年に制定し、これまでに国内外30名の研究者を表彰してまいりました。

2024年 触媒科学賞 

Guangbin Dong

シカゴ大学 教授

業績: 無駄のない効率的な有機合成を可能にした、触媒的炭素-炭素結合活性化、パラジウム (Pd) /ノルボルネン協同触媒反応、およびカルボニル官能基化法の革新的な開発

Guangbin Dong博士は、不活性化学結合の活性化とそれに続く官能基化のための新しい触媒法の開発において、独創的で創造的な研究プログラムを確立した。特に、触媒によるC-C結合活性化、パラジウム (Pd) /ノルボルネン協同触媒、および原子効率の高いカルボニル官能基化法の開発は、合成化学に大きな影響を与えました。これらの革新的な研究成果は、グリーンケミストリープロセスの開発に貢献し、医薬品や天然物合成などの分野に大きな影響を与える可能性がある。

2024年 触媒科学奨励賞     

Keary Mark Engle

スクリプス研究所 教授

業績: 選択的で予測可能な、モジュール式アルケン官能基化法の発見と広範に使用される有機金属触媒前駆体の開発

Keary Engle博士はニッケル (Ni) やパラジウム (Pd) のユニークな触媒反応により活性化されていないアルケンの官能化、例えば1,2-二官能化、アルケニルC-H結合の官能化、3成分連結クロスカップリングなどを実現した。これらの高度に制御された反応は特別にデザインされた配向基により、また場合によっては配向基なしでも進行する。彼の研究室で開発されたゼロ価ニッケルの前駆触媒の多くは市販され、現在多くの触媒反応に広く利用されている。これらの触媒科学分野への多大な貢献があると認められる。

Ming Joo Koh

シンガポール国立大学 准教授

業績: 持続可能な有機合成のためのベース金属触媒反応およびラジカル化学の展開

Ming Joo Koh博士は、地球上に豊富に存在する鉄 (Fe)、ニッケル (Ni)、銅 (Cu) などを触媒とする、配向基に依存しない選択的なアルケンのクロスカップリング反応や官能基化反応などを開発した。さらに鉄やニッケル触媒を活用したC-グリコシル反応に研究を展開し、さまざまなユニークな糖誘導体の合成にも成功している。今後のさらなる発展が期待される。

授賞式・記念講演     

日本化学会秋季行事「第14回CSJ化学フェスタ2024」内の当社主催コラボレーション企画「触媒科学フォーラム~触媒科学最前線~」(2024年10月24日 午後)において触媒科学賞および触媒科学奨励賞の授賞式、受賞記念講演を実施いたします。 

お問い合わせ先

『三井化学 触媒科学賞』事務局