今一度、三井化学の辿ってきた歴史の重み、更には先人の乗り越えてきた幾多の苦労や抱いていた夢を想い起こし、“化学の総合力をもって社会に貢献する三井化学” の実現のための挑戦を続けていきたいと考えています。
トップメッセージ
原点を忘れず未来への挑戦を続けることの大切さ
原点を忘れないというのは、過去に捕らわれたり固執したりということではありません。描いていた夢や希望を忘れていないか、歩むべき道を見誤っていないか、そのようなことを考える時に、自分たちの原点は必ず何かを教えてくれるはずです。
石炭化学に端を発して創業を開始して以来、100年を超える三井化学の歴史において、様々な社会貢献を果たしてきました。創業当時は肥料原料の開発・製造による食料問題への対応、藍色染料の開発による藍色文化存続への貢献、そしてその後1900年代半ばからは石油化学コンビナート構築により日本の化学産業の基盤構築・発展に幅広く寄与し、グローバル化を進めると共に更なる挑戦を続けています。
世界中で湧き起こる様々な技術革新の波、それらは現代社会が抱えるより複雑化した多くの課題やニーズに基づいたものでもあり、想像の世界で描かれていたイメージが次々と現実のものとなっていくでしょう。夢物語を現実化するために、化学の力は必須であり無限大の可能性がある、その確信のもとに三井化学なりの社会貢献を今後も考えていかねばなりません。
未来を切り拓くための研究開発
無限大の可能性を持つ化学の力をいかに引き出し、そしてその力をもっていかに未来を切り拓いていくか、これが当社の研究開発の担っている使命であることは言うまでもありません。三井化学のコア技術である精密合成技術、ポリマーサイエンス、製造プロセス技術をベースに最も重要である人材を軸に、機能・組織・技術のサイクルを回しながら研究開発を実行していきます。マーケットニーズやその将来に向けたトレンドあるいはお客様に存在する多くのペインをいち早く正確に把握してこそ、我々の目指すべき社会課題解決への方向性を見定められる、という原点も忘れてはなりません。
さらに、ESGやSDGsという世界の大きな潮流においても、企業として、そして化学メーカーとして果たすべき役割を長期目線で考え、産・官・学連携やベンチャー企業とのオープンイノベーション等の多くのアプローチを通じて、技術革新の芽を育んでいくことにも注力していきます。”Beyond 2030”という視点に立ち、予測が不可能である様々な変化に立ち向かいながら、人間の脳が想像しうる多様な可能性から我々自身が創りたい未来を描き、そこからバックキャストすることによる長期視点での研究の重要性を再認識し、それを実行してまいります。
三井化学のVISION 2030で定めている目指す未来社会は「環境と調和した循環型社会」「多様な価値を生み出す包摂社会」「健康・安心にくらせる快適社会」。
我々の技術力で革新を起こし、その革新性が認められて社会貢献が実現していく、そのような企業として成長していくために、研究開発が持ちうるエネルギーを結集して取り組んでまいりたいと思います。