2008年社長年頭挨拶(要旨)
2008年1月7日
三井化学株式会社
社長 藤吉建二
明けましておめでとう。
昨年は、化学業界においては高値圏にあった原燃料価格がさらに歴史的な高値にまで上昇し、厳しい事業環境となった。そのような中で弊社は「事業構造の変革と収益力の強化」をキーワードとした4年間の中期経営計画(04中計)を今年3月に終了するが、4ヵ年累計の営業利益は計画値を上回る見込みである。
弊社は昨年、機能材料事業および先端化学品事業において市原工場における第3EPTプラントの設置、積水化学よりトナー樹脂事業の譲り受け、三共アグロの100%子会社化を、また、基礎化学品事業においてはポリプロピレン自動車材事業の既存拠点(北米・タイ・中国)の能力増強およびインドにおける新会社設立、シンガポールにおけるフェノール増強等を実施し、事業の強化・拡大に向けた施策を進展させた。さらに戦略研究開発プロジェクトとして、多目的セミコマーシャルプラントおよび高機能フィルムセンターを設置し、機能材料事業における新製品開発加速のための取り組みを行った。
本年も原燃料価格の高値は継続し、サブプライムローン問題に端を発する世界経済の減速が懸念され、非常に厳しい事業環境が続くと見込まれるが、次の10~15年の更なる成長を目指した「三井化学グループの経営の基本骨格」すなわち「グランドデザイン」を実現するための新たな中期経営計画(08中計)に基づき、新しい一歩を踏み出す年である。グランドデザインで目指す「機能材料事業」「先端化学品事業」「基礎化学品事業」の3本柱の実現のための基礎づくり、「経済」「環境」「社会」の3軸のバランスのとれた経営の確立、そして革新的な新技術の創 出に取り組んでいきたい。
また、皆さんには「風通しの良い」会社になることを目指して組織風土を変革していただきたいが、そのためにも日頃から「Face to Face のコミュニケーション」、「チームワークで仕事をする」ことを是非心がけていただきたい。「化学」「革新」「夢」の三井化学~絶えず革新を追求し、化学のちからで夢をかたちにする企業グループ~の実現に向かって、グループ社員全員で取り組んでいこう。
以上