植物由来の自動車用シートクッションの開発について

2009年7月15日

三井化学株式会社

当社(社長:田中稔一)は、環境にやさしい植物由来原料を用いたポリウレタン(以下植物由来ポリウレタン)の開発を進めておりますが、この度、植物由来ポリウレタンを用いた「自動車用シートクッション」をトヨタ自動車株式会社(以下トヨタ自動車)、トヨタ紡織株式会社と共同で開発し、トヨタ自動車が5月に発表した新型プリウスに引き続き、7月に発表した新型レクサスHS250hに採用されました。

従来のシートクッションに用いられるポリウレタンは、石油由来のイソシアネートおよびポリオール※1を反応させて製造しますが、今回開発した植物由来ポリウレタンでは、石油由来のポリオールの一部を非可食植物であるトウゴマ由来の「ひまし油※2」の成分に置き換えることに成功しました。

本開発品は、「ひまし油」の成分を分子レベルでポリオールに近い構造へと変性させる技術を用い、自動車用シートに要求される反発弾性、耐久性の確保を実現しました。これにより、乗り心地を含めた性能はそのままに、製造から廃棄に至るポリウレタンのライフサイクルにおいて、二酸化炭素排出量を抑制するとともに、限りある石油資源の使用量低減に貢献しています。

当社は、「地球環境との調和」を企業グループ理念に掲げ、今後とも地球環境に貢献する革新的な新技術の開発に邁進していく所存です。

※1
:2 個以上の水酸基(OH)を持つ多価アルコール。主にポリウレタンの基礎原料の一つとして用いられる。
※2
:トウダイグサ科の「トウゴマ」の種子であるひまし(蓖麻子)から採取する植物油の一種。

以上

本件に関するお問い合わせ先

三井化学株式会社 CSR・広報部長 山崎 真 TEL:03-6253-2100

植物由来の自動車用シートクッションの開発について(PDF:119KB)pdfファイルを開く

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