「三井化学 第5回 触媒科学国際シンポジウム(MICS2011)」開催について
別紙-1
【開会挨拶】 〔3月9日(水)10:00~10: 10〕
三井化学株式会社
社長 田中 稔一
本日は第5回触媒科学国際シンポジウム、MICS2011にようこそお越しくださいました。本日ここに皆様方をお迎えし、MICS2011を開催できましたことを大変光栄に思います。MICS2011組織委員会を代表いたしまして深くお礼申し上げます。
地球環境との調和の中で、材料・物質の革新と創出を通して、広く社会に貢献することを目指し、これを具現化する基盤技術である触媒科学の発展を支えることを目的として、『三井化学 触媒科学国際シンポジウム(MICS)』は、2003年より開催されております。第5回目となります今回は「持続可能な社会を実現する触媒科学」をテーマとして討論いたします。
皆様ご承知のように、2008年の世界同時恐慌以降、世の中が大きく変貌し、景気後退、地球温暖化、環境汚染、エネルギー、水・食糧問題などが世界的な課題としてクローズアップされてまいりました。これら人類にとって極めて重要な課題の解決に大きく貢献できるのは化学や化学産業であり、まさしく化学の時代が到来したといえます。なかでも優れた触媒の開発は、省エネルギー化、省資源化技術の発展だけでなく、環境に優しい機能材料の創出を可能とします。このように触媒科学の果たす役割に大きな期待が寄せられています。
2011年はキュリー夫人のノーベル化学賞受賞から100年目となる節目の年に当たります。化学の果たした役割や人類に対する貢献を祝う世界化学年に設定され、化学に対する社会の理解増進、若い世代の化学への興味の喚起、持続可能な未来への化学の貢献の呼びかけなどを目的とし、世界中で多くの行事が計画されております。三井化学におきましても本趣旨に賛同し、「世界化学年」の旗下、本シンポジウムを開催いたします。
今回のシンポジウムでは、世界的に著名な14名の研究者をお迎えできたことは大変光栄であります。Yuan T. Lee教授(台湾中央研究院、台)、Sir John E. Walker教授(医学研究協議会、英)、鈴木章名誉教授(北海道大学)、根岸英一教授(パデュー大学、米)の4人のノーベル賞受賞者に基調講演、特別講演いただきます。
また招待講演として、John E. Bercaw教授(カリフォルニア工科大学、米)、澤本光男教授(京都大学)、中村栄一教授(東京大学)、堂免一成教授(東京大学)、Craig J. Hawker教授(カリフォルニア大学 サンタバーバラ校、米)、伊丹健一郎教授(名古屋大学)、槇尾晴之博士(三井化学)の7名の先生方にご講演いただきます。
また、本日午後は、「三井化学 触媒科学賞」の授賞式ならびに3名の受賞者、David W. C. MacMillan教授(プリンストン大学、米)、山口和也博士(東京大学)、依光英樹博士(京都大学)に記念講演いただきます。
今回のシンポジウムを開催するにあたり、6学会、5自治体など各方面からご支援をいただきました。この場を借りて御礼申し上げます。
最後に、ここにご参加いただいている全ての方々にとりまして、本シンポジウムが有意義な場となることを祈念しまして、ご挨拶とさせていただきます。
ご清聴ありがとうございました。