米国 Corning 社の調光レンズ材料「SunSensors®」事業の譲受について
~ビジョンケア材料事業の拡大~
2014年5月20日
三井化学株式会社
三井化学株式会社(社長:淡輪敏)は、本年5月15日付で、米国のCorning Incorporated (以下Corning社)より、同社が「SunSensors®」ブランドで展開している調光レンズ材料事業を譲り受けました。これにより当社は、世界NO.1のメガネレンズ材料の強化と共に、グローバルな成長著しい調光レンズ材料事業へ新規に参入致します。また今後は、「SunSensors®」ブランドの下、画期的な調光レンズ材料を積極的に開発・販売して参ります。
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- 調光レンズとは、紫外線により濃淡が変化する特殊な色素を用いたレンズで、室内では透明ですが、屋外ではサングラスとしての役割を果たします。
当社グループは、多様化するグローバルニーズを満たすため、低屈折率から高屈折率までの幅広いメガネレンズ材料、ならびにそれぞれのレンズに最適なコーティング材料を供給致しております。なかでも、当社が世界をリードするメガネレンズ材料「MR™シリーズ」は、高屈折率を特徴に、クリアな視界、高い強度と自由なデザイン、優れた耐久性で革新をもたらし、「薄くて軽い」メガネレンズ材料のグローバルスタンダードとして世界中のレンズメーカーに採用頂いております。
Corning社は、1960年代より独自の色素技術による調光レンズ材料事業を展開し、「SunSensors®」ブランドは、調光プラスチックレンズ市場を牽引してきました。本事業譲受を通して、先進国のみならず、インドやブラジルなどグローバルに市場が拡大している調光レンズ材料事業に参入することは、当社ビジョンケア材料事業の更なる高機能・高付加価値化による拡大に貢献します。同時に、当社製品ラインナップ拡充を通して、より優れた材料ソリューションを世界中の顧客に提供致します。
今後は、当社のグローバルな顧客・販売ネットワークを活かした「SunSensors®」製品の販売拡大を進めるとともに、次世代調光レンズ材料など優れた特性を持つビジョンケア材料の開発を促進させ、「新たな顧客価値の創造」を推進してまいります。
<参考>
1. 事業譲受の概要
譲受対象資産 | 調光レンズ材料の営業権、調光モノマーに関する特許、 商標権「SunSensors®」「SunSensors®+」 |
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2. 事業譲受による効果
- (1) 新事業参入
- グローバルな成長著しい調光レンズ材料事業への参入、及び「SunSensors®」ブランド獲得による当社メガネレンズ材料ブランド強化
調光レンズの世界市場規模は、1,500億円以上(当社推定)であり、更なる拡大が見込まれます。 - (2) 新製品開発促進
- 当社グループが有する眼鏡レンズ材料技術とCorning社の優れた調光色素技術の融合による、次世代調光レンズ材料開発の促進
- (3) 多様化する市場ニーズを満たす製品ポートフォリオ
- 低屈折率から高屈折率までをカバーするレンズ材料・コーティング材料に、調光レンズ材料を新たに加えた充実した製品ラインアップによる顧客サービス向上。全世界の市場ニーズを最適に満たす材料ソリューションの提供
- (4) 販売ネットワークの活用
- 当社グループのグローバルな顧客・販売ネットワークを生かした、「SunSensors®」製品の販売拡大
- (5) 製造技術の活用
- 当社グループの優れたレンズ材料合成・製造技術をいかした、より効率的な調光レンズ材料製造体制の確立
以上
本件に関するお問い合わせ先
三井化学株式会社 IR・広報部 | TEL:03-6253-2100 |
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米国 Corning 社の調光レンズ材料「SunSensors®」事業の譲受について ~ビジョンケア材料事業の拡大~ (PDF : 476KB)