有害物質ばく露防止
労働安全衛生マネジメントシステムや2015年度に構築した化学物質の有害性リスクアセスメントシステム(新リスクアセスメントシステム)の活用、産業医・衛生管理者による職場巡視や内部監査などにより、労働衛生リスクの低減や職場環境の改善に努めています。また、今後始まる自律的化学物質管理に係る準備も計画的に進めています。
リスクアセスメント
労働安全衛生法の改正にともない、化学物質の有害性に関するリスクアセスメントや対策の強化が求められています。これまでのリスクアセスメントをさらに強化した新リスクアセスメントシステムを確立し、2016年度よりこのシステムを使用して有害物質(吸入性化学物質)を取り扱う作業のリスクアセスメントを計画的に実施しています。2021年度までに、のべ13,311件の定性的なリスクアセスメントを実施しました。このうち3,085件についてはリスクレベルが高いと判断しており、2,931件に関して定量評価を終了しています。定量評価においてもリスクが高いと判断された作業は、計画的に作業改善を行い、リスクの低減に取り組んでいます。加えて、有害物質の皮膚吸収による健康障害が社会的問題になったことから、2018年度に新たに化学物質の皮膚吸収性化学物質による健康障害に特化したリスクアセスメントシステムを構築しました。2019年度から運用を開始し、2021年度に3,980件すべてが完了しました。評価結果をもとに、設備対応・作業方法の見直し、または透過・劣化性能を確保した適切な保護具の選定を行っています。
2022年度は新規作業に関して定性評価を行います。また、リスクレベルの高い3,085件のうち定量評価が未実施の154件の対応を行う予定です。
作業環境改善例① 特定化学物質のサンプリング作業
改善前
容器へのブロー後、サンプル瓶の共洗いおよびサンプリング作業のため、ばく露リスクだけでなく被液リスクもある。

改善後
サンプリングボンベ設備に更新し、密閉状態でのブロー・共洗い・サンプリング作業が可能になり、リスクレベルⅠへ改善した。

作業環境改善例② 有機溶剤のサンプリング作業
改善前
扉開閉をともなうサンプリングボックスでのサンプリング作業となり、扉開放時にばく露リスクがあった。

改善後
サンプリングボックスを密閉化し、ボックス内でのサンプリング作業が実施可能となり、リスクレベルⅠへ改善した。

産業医による海外関係会社に対する労働衛生リスク低減のための職場巡視
海外関係会社向けの労働衛生リスク低減策として、本社産業医が海外事業所を巡回する際に、計画的に職場巡視を行い労働衛生の改善点を指導しています。2020、2021年度は、新型コロナウイルス感染症蔓延により、海外巡回は中止しましたが、新型コロナウイルス感染症終息後に再開予定です。
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