「触媒科学賞」で出会った三井化学。
私が所属しているポリマーテクノロジーグループは、高分子材料研究所の中で、最も基礎的な研究開発を行う部門の一つ。その中で、私の役割はオレフィン重合技術を用いて新規のポリマーを合成すること。開発テーマごと、チームのメンバーや他部署、事業部の社員と話しながらプロジェクトを進め、新しい機能を持ったポリマーを創り出していきます。学生時代に有機金属錯体を用いた有機合成反応の開発を行っていたのですが、当時所属していた研究室の先生が三井化学の「触媒科学賞」を受賞したんです。そのシンポジウムで仕事内容についての話を聞いたことで、三井化学が触媒に強いということを知り、興味を持つようになっていきました。
チームリーダーとして、
他部署との連携強化を促進。
入社後は、オレフィン重合触媒関係、ポリマーの重合技術、ポリマー開発とキャリアを重ね、昨年の10月、チームリーダーになりました。チームリーダーになってからは他部署との連携強化を進めています。自分たちの部署だけで研究の全てを進めることには限界があると感じていたので、事業部や生産技術研究所の関係部署と協働する下地をつくっていきました。仕事の依頼の仕方や進め方など、コミュニケーションを見直したのですが、プロジェクトがスムーズに進行するようになったと実感しています。研究を進めていて、今がいちばん楽しく仕事できていると感じていますね。
制度と環境が後押しする、
育児と仕事との両立。
三井化学に入社して約10年になりますが、これまでに育児休業を3回取得しています。3人目を出産したときは5ヶ月と早めの復帰だったので、「育児短時間勤務」の制度を利用させていただきました。最近は子供も大きくなってきたので、頻度はだいぶ減ってきましたが、月に一度くらいのペースで在宅勤務も利用しています。病院や学校に用事がある時などに便利ですね。半日だけ仕事に行くのも効率的ではないですから。他にも、会議がある時に子供が熱を出してしまった場合など、テレビ会議で出席しています。このような制度やシステムもそうですが、まわりの人も育児に対して理解があるので、仕事と育児を両立する上で、色々と助けられていると感じますね。
少しでも理想に近づくために、
新しい技術を導入する。
いつも考えているのは、自由に使える技術をもっと増やしていきたいということです。新しいポリマーの構造をつくる上で理想的なのは、「創りたいとイメージしている構造を、安定して必ずつくれるようになること」なのですが、そこに到達するためのハードルは高いです。でも少しでも理想に近づきたいとは思っているので、これまでと違うつくり方や新しい触媒技術を導入して、より多彩なアプローチができるようになりたいですね。使える技術の幅が広がれば、製造効率を上げたり、ポリマーに新しい、面白い機能を発現させたりということもできるんじゃないか、と思っているので、これからたくさん新製品を生み出していきたいですね。
Private
子供は一男二女。8歳と6歳と2歳になります。
スイミング、音楽教室、習字と、習い事も多く、忙しいのですが、休日に遊びに行く時は、「こどもの国」のように子供たちが喜ぶ場所に行くことが多いですね。