自ら課題を見つけ、
全く新しい視点から製品をつくり出す。
私が担当しているプラスチックメガネレンズの材料は当社の主力製品の一つです。入社後、最初の1年間は、担当する製品がどこで、どのように開発・製造されているのか、ということを大牟田工場にある合成化学品研究所で学びました。大牟田工場はレンズ材料の開発において豊富な実績があり、特に薄くて軽い高屈折レンズ材料である「MR™シリーズ」は世界的にも高く評価されています。2年目からは袖ケ浦センターにある合成化学品研究所に異動となり、研究開発職としてのキャリアがスタートしました。そんな中で、私の使命は「MR™シリーズ」に勝るレンズ材料を、全く新しい視点から開発すること。そのために、まずは製品と向き合い、課題を見つけることから始めました。そして、周囲が納得するまで何度も研究テーマを練り直し、開発をスタートさせることができたのです。
実績も知見も、何もないところから
始まった長い道のり。
現在、私が取り組んでいる新規メガネレンズ材料の開発プロジェクトは、従来の化学的な素材の開発とは異なる視点・考え方からスタートしています。そのため、同じ部署の中にも、この仕事のプロフェッショナルといえるような人はいません。日々、チームのメンバーとディスカッションを繰り返しながら、実験と解析に没頭しています。そして、この開発に必要不可欠な眼科学や光学系の専門家を訪ね、新たな情報や助言を頂きながらプロジェクトを進めています。製品化に至るまでは、かなりロングスパンで考える必要がありますが、いずれは消費者の皆さまが、「こんなメガネが欲しかった」と言って、手に取ってくれるような製品になると確信しています。
同じゴールに向けて、
気持ちを共有できる仲間と働く喜び。
新しい分野の研究は、成果が目に見えにくいため、周囲からも評価を得られにくいのではないかと言われてしまいます。しかし、研究者にとっては、日々新たな発見と出会うことのできる仕事。そして、それ以上に同じゴールに向かって気持ちを共有できる仲間と働くことのできる喜びも感じていました。昨年、一緒に仕事をした社外の方に、「あなたと一緒に仕事ができて良かった」「また一緒に仕事がしたい」と言っていただき、とても嬉しく感じたことを覚えています。私も「またこの人たちと働くためにがんばろう」、という気持ちになりました。この経験以来、ともに仕事をした仲間から「一緒に仕事をしたい」と思ってもらえることに、何よりもやりがいを感じています。
つらい時、必ず思い出す
「雨が降ったら傘をさす」という言葉。
今の目標は、レンズ材料の研究開発を突き詰め「誰も何も成し遂げていない分野のプロフェッショナルになる」ということ。今、私が担当している研究に、後輩たちが将来関わった時、「あの人にまず聞いてみよう」と言われる存在になりたいと思っています。もちろん、研究が何の問題もなく進展するとは限りません。研究を続けていると、ネガティブデータばかりを目にすることもあります。そんな時に思い出すのが、「雨が降ったら傘をさす」という松下幸之助氏の言葉です。どんな問題が起きても、ひとつひとつ対処していけば、ビジネスというものは育っていく、という意味です。だからこそ、何か問題が起こった時も、不安に思わず、適切な解決策を適用していく、ということを日々心がけています。
Private
お正月の帰省時に撮った一枚。お盆とお正月は両親の実家の香川でのんびり過ごすことにしています。自然に囲まれた環境で、散歩しているだけでパワーをもらいます。
写真は同期との飲み会の時に撮ったもの。同期とはゆるい話をしながら楽しく過ごしています。会社でも、同期を見かけた時は談笑して息抜きをしています。