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三井化学、ポジティブ・インパクト・ファイナンスのシンジケート・ローン契約締結

2020.06.25

三井化学株式会社

三井化学株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:橋本 修)は、三井住友信託銀行株式会社(本社:東京都千代田区、取締役社長:橋本 勝)との間で、国連環境計画・金融イニシアティブ(以下、「UNEP FI」)(※1)が提唱したポジティブ・インパクト金融原則(※2)に即した「ポジティブ・インパクト・ファイナンス(資金使途を特定しない事業会社向け融資タイプ)」の融資契約を締結いたしました。
ポジティブ・インパクト・ファイナンス(以下、「PIF」)は、企業活動が環境・社会・経済に及ぼすインパクト(ポジティブな影響とネガティブな影響)を包括的に分析・評価し、当該活動の継続的な支援を目的とした融資です。企業の活動、製品、サービスによるSDGs達成への貢献度合いを評価指標として活用し、情報開示することが最大の特長です。

シンジケート・ローンの概要

契約締結日 2020年6月25日
アレンジャー/エージェント 三井住友信託銀行
組成金額 150億円
資金使途 運転資金
貸出人(五十音順) 池田泉州銀行、滋賀銀行、中京銀行、百五銀行、百十四銀行、
横浜銀行、三井住友信託銀行 他

三井化学グループは「環境と調和した共生社会」、「健康安心な長寿社会」、「地域と調和した産業基盤」の実現を目指し、ESG要素の経営・戦略への組み込みを積極的に行っています。特に、環境貢献価値Blue Value®、QOL向上価値Rose Value®(※3)の提供により、事業活動を通じて社会価値を創造し、SDGs達成に貢献しています。 締結にあたり、特にSDGsの目標達成にインパクトを与える以下のテーマについて、定性的、定量的に評価されています。

テーマ 内容 KPI(指標と目標) SDGs
Blue Value®︎製品を通じた社会、環境、経済への貢献 自然エネルギー・非化石原料の使用、製品の軽量化・長寿命化を通じたGHG削減、省エネ・省資源の実現
  • Blue Value®
    製品売上高比率 30%以上
  • Blue Value® 新規認定件数
  • Blue Value® 製品関連投資
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Rose Value®︎製品を通じた社会、環境、経済への貢献 少子高齢化への対応、健康寿命の延長、食料問題への対応
  • Rose Value®
    製品売上高比率 30%以上
  • Rose Value® 新規認定件数
  • Rose Value® 製品関連投資
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環境保全(GHG・エネルギー、化学物質等の排出量削減)・化学物質管理 省エネルギーの推進、燃料転換、プロセス革新技術の創出
  • 2030年度までのGHG排出量削減率:▲25.4%以上(2005年度比)
  • エネルギー原単位低減率:5年平均1%以上継続
  • 最新の安全性情報提供:100%継続
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労働における安全・保安および衛生 無事故・無災害実現の徹底追求
  • 重大事故発生数ゼロ継続
  • 重視する労働災害の度数率:0.15以下継続
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人材の活用 人的生産性・満足度の最大化
  • 女性管理職(課長級以上)比率(本体):10%以上
  • 従業員エンゲージメント向上
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これらの取り組みの進捗・成果は、当社が発行する三井化学レポート等(※4)にて開示いたします。
なお、締結に当たり、株式会社日本格付研究所(本社:東京都中央区、代表取締役社長:髙木 祥吉)より評価にかかる手続きのポジティブ・インパクト金融原則への準拠性、活用した評価指標の合理性について、第三者意見を取得しております(https://www.jcr.co.jp/ )。
三井化学グループは、社会価値創造の取り組みを一層深化させ、グローバルに存在感のあるサステナブルな企業グループを目指してまいります。

※1国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)
国連環境計画(UNEP)は、1972年に「人間環境宣言」及び「環境国際行動計画」の実行機関として設立された国連の 補助機関。UNEP FIは、UNEPと200以上の世界の金融機関による広範で緊密なパートナーシップであり、1992年の設立以来、金融機関、政策・規制当局と協調し、経済的発展とESG(環境・社会・企業統治)への配慮を統合した金融システムへの転換を進めている。

※2ポジティブ・インパクト金融原則
UNEP FIが2017年1月に策定した、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けた金融の枠組。企業がSDGsの達成への貢献をKPIで開示し、銀行はそのプラスの影響を評価して資金提供を行うことにより、資金提供先企業によるプラスの影響の増大、マイナスの影響の低減の努力を導く。融資を実行する銀行は、責任ある金融機関として、指標をモニタリングし、インパクトの継続を確認している。

※3環境貢献価値Blue Value® 、QOL向上貢献価値Rose Value®
三井化学グループが目指す未来社会の姿「環境と調和した共生社会」と「健康安心な長寿社会」実現のため、提供する製品・サービスの環境および社会への貢献を見える化し、その価値をステークホルダーの方々と共有できるようにしたもの。製品・サービスを用途別に独自の指標で評価し、環境貢献価値の高いものをBlue Value®製品、QOL向上貢献価値の高いものをRose Value®製品として認定している。
Blue Value® / Rose Value®

※4三井化学レポート
三井化学WEBサイト サステナビリティ(ESGレポート)

以上