健康経営

当社では「社員の健康は、会社の健康に直結する」との基本理念に基づき、健康管理を含む労働衛生施策を展開しています。2016年度以降、関係会社への労働衛生監査の枠組みを明確化し、健康管理を含め労働衛生をグローバルに展開しています。また最近は、教育や制度の活用、障害者雇用の面から、健康管理室と人事部の連携をいっそう強化しています。

健康管理

健康診断や産業医や保健師などによる保健指導を通じて社員の健康管理のサポートを行っています。

総合検診

総合健診(定期健康診断に特定健診とがん検診を融合)実施から10年以上が経ち、一定以上の受診率を保っています。(健診:ほぼ100%、肺がん検診:ほぼ100%、大腸がん検診:85%、胃がん検診:60%以上、腹部超音波検診:70%以上、前立腺がん検診:90%以上、乳がん検診・子宮頚がん検診:50%以上)健診結果は健康管理室で把握し、必要な精密検査をきちんと受けるよう状態を説明し、専門医への受診を促しています。また、精密検査結果についても、本人もしくは、紹介状の返書にて報告を受けています。そのため、がん発見の90%以上が検診発見で、75%は根治可能な状態で発見されています。
また、2015年度に行った胃がんリスク検診をきっかけに、ピロリ菌除菌を行った者が多く、除菌後や専門医での判定がB~D群だった者を主体に、胃内視鏡検査での胃がん検診受診者や専門医にて定期的にフォローしている社員が増えました。2020年度は、前回A群もしくは未受験者で希望する者に、胃がんリスク検診を実施予定です。

生活習慣病有所見率、喫煙率

生活習慣病有所見率は、健康診断の事後指導や保健指導、希望者に対して行った糖尿病遺伝子検査結果に基づく体質を加味した保健指導と健康づくり活動により、血圧は2008年度の9.1%から4%に減少、糖質は横ばいを保っています。2019年度は、高年齢労働者の身体能力低下への対策、若年層からの健康教育や運動習慣定着化への施策を各事業所で継続しました。残念ながらBMI25を超える肥満が増えているため、2020年度は、事業所提案の企画を提案事業所で実施し、効果を検証する予定です。結果が認められた企画については、全社に展開していく予定です。
また、喫煙室の管理と平行して、個人への禁煙サポートも行っており、喫煙率は、10年前と比較すると10%程低下し、全国の喫煙率より低くなっています。

生活習慣病有所見率(三井化学籍男性社員)

生活習慣病有所見率(三井化学籍男性社員)

生活習慣病有所見率については、項目によって男性と女性の基準値が異なるので、男女別に集計しています。当社の場合、男性の比率が高いため、男性の有所見率をKPIとしています。

疾病休業の内訳(三井化学籍社員)

疾病休業の内訳(三井化学籍社員)

仕事と治療の両立支援

産業医を中心として、仕事と治療の両立支援も継続しています。病気の対応に悩んでいる社員、病名の告知後に主治医の説明が耳に入らなかった社員、主治医の意図が理解できなかった社員等の相談にのり、必要なアドバイスやサポートを行っています。就業上の配慮が必要な状況であれば、職場、人事部等の関係部署とも相談し、可能な対応とっています。治療等に使える制度が充実してきたこともあり、がんに限らず治療をしながら働く社員は珍しくありません。また、関係情報をまとめ、具体例等を記載した「仕事と治療の両立支援ガイドブック」を作成し、社員が困った際にいつでも見られるよう社内掲示板に掲載しました。

海外勤務者の健康支援

海外事業所へは、本社の産業医が海外を毎年巡回し、海外勤務者の全員(希望するご家族を含む)と健康面接を行い、心身両面から社員を継続的に支援しています。長期に及ぶプロジェクトについては、3ヵ月に1回等、頻度を密にして社員の健康支援を継続しています。

メンタルヘルスケア対策

メンタルヘルスは社員の健康問題として重要であり、労働生産性に大きな影響を及ぼします。各種研修(新入社員・管理社員・ライン管理者など対象、セルフケア研修等)、産業医による面接、カウンセリングを実施しているほか、ストレス度調査を活用して、職場環境の改善をいっそう推進しています。

研修、面談、カウンセリング

新入社員(新卒だけでなく、中間採用や嘱託社員も含む)には、研修に加え、コミュニケーションに関するe-ラーニングを入社後一定期間おいて実施しています。さらに、入社後2年間は6ヵ月ごとに産業医が全員と面接し、生活習慣・体調面・上司や同僚とのコミュニケーション等に関する状況を把握し、必要に応じてアドバイスをしたり、上司を含めて話し合ったりして、新入社員の会社生活への適応を支援しています。
最近は、様々な個性・特性を持つ人々や病気治療を受けながら働く人を組織に受け入れる風土の醸成を目的としたインクルージョン勉強会も開催しています。

ストレス調査

ストレス調査は、「職業性ストレス簡易調査」だけでなく、職場改善のヒントとなるよう「メンタルヘルス風土調査」を加えた「新職場ストレス度調査」を2011年より全社で実施しており、ほぼ全社員が回答しています。個人に対する結果のフィードバック・フォローだけでなく、職場改善に役立つよう組織結果を各所属長に説明しています。ストレスが高い職場には、所属長や職場メンバーへのヒアリングの実施や、ストレス低減計画(コミュニケーション向上計画)を立案・実行してもらっています。また、メンタルヘルス風土が良好あるいは経時的に改善してきている職場をグッドプラクティス(好事例)としてとりあげ、職場代表者の発表資料や、ヒアリング等で抽出した特徴をイントラに掲載し、全社に水平展開しています。2018年度からは専用のシステムを導入し、個人や所属部署の結果がWeb上で確認できるようにしました。調査結果を積極的に活用する職場も増えてきており、自主的な職場改善のきっかけになっています。

その結果、「感覚的なストレスが低く、職場の各種機能が良好」と思われる職場が、2015年度22.1%だったのに対し、2019年度は37.9%で、「感覚的なストレスも高く仕組みが機能しているか心配」と判定された職場も8.7%から4.6%と改善しました。また、人材マネジメントにおいても、リーダーシップ研修等を強化しており、働きやすい職場づくりや職場環境の改善に好影響を与えていると考えています。2020年度は、テレワークの影響も確認しながら、各職場のストレス度調査結果の経年推移を見て、職場風土改善に取り組んでいきます。

2019年度 新職場ストレス度調査結果(三井化学および契約のある関係会社)

2018年度 新職場ストレス度調査結果(三井化学および契約のある関係会社)

グラフ内の各点は、各職場のポイント(本社は部単位、事業所は課単位)

※1健康総合リスク:
仕事の負担感・コントロール感・上司・同僚の支援感に関する主観的な感覚尺度から算定。
(全国平均を100とした相対評価で、120の職場では不調者発生率が20%高いと推測できる)

※2メンタルヘルス風土:
指示系統・労務管理・連携協力・研修機会が適切かどうかの尺度から算定。
(全国平均を50とした相対評価で、数値が上がるほど職場の風土がよいと考えられる)

感染症対策

新型コロナウイルス感染症対策として、2020年1月より順次下記を実施しました。また、新型インフルエンザ対策として備蓄していたN95タイプのマスク等を事業所近郊の医療機関に寄付しました。

2020年1~2月
・新型インフルエンザ対策として備蓄していた一般マスクを中国関係会社へ送付
2020年2月
・感染防止対策の周知
・社員および同居者に感染確定者・疑似症例・濃厚接触者が発生した場合の、社員および職場の対応マニュアルの整備・周知
・工場における感染防止対策の整備・周知
・社員寮における対策マニュアルの整備・周知
2020年3月
・新型インフルエンザ対策として備蓄していた一般マスクを定期的に社員に配布、各国の駐在社員にも送付
・基礎疾患を有する社員および妊娠中の社員に対する対応の周知
・工場における定修時の感染防止対策の整備・周知

健康管理のための様々な実施プログラム

三井化学グループでは、健康管理室や健康保険組合が中心となり、様々な健康づくりプログラムを実施し、社員の健康管理を支援しています。2019年度も、ヘルシーマイレージ合戦、フィットネス教室、食育教室・栄養教室、ウォーキングイベント、スポーツ大会、禁煙チャレンジ、社員食堂のヘルシーメニュー、健康測定会、体バランス測定会などを実施しました。
ヘルシーマイレージ合戦は、チームもしくは個人で参加し、運動や健康的な生活をポイント(ヘルシーマイル)として貯め、獲得したマイルに応じて賞品を選択できるプログラムです。Webやスマートフォンで実績の入力が可能で、国内社員の40%程度、海外の社員も参加しています。また、自分自身の現状を認識した上で各自が健康管理を行いやすいよう、取り組み前に内臓脂肪や体脂肪等の測定を行うだけでなく、取り組んだ後の効果検証の測定も実施しました。
また、海外事業所独自で健康づくり活動を行う事業所も増えてきました。関係会社の張家港保税区三井允拓複合材料有限公司(中国)では、本社産業医巡回時のアドバイスを参考にVDT作業環境の改善、レイアウト変更による採光改善、ストレッチ体操などを実施しています。

フィットネス教室
フィットネス教室

フィットネス教室

栄養教室
栄養教室

栄養教室、ヘルシーメニュー

栄養教室

中国の関係会社における職場環境改善とストレッチ体操

医療費の抑制

当社の傷病手当金は、2015年度以降減少傾向にありましたが、2018年度以降はメンタルヘルス不調者が若干増加したため、増加に転じました。しかし、2019年度の傷病手当金は、2008年度比62%で、がんおよび循環器疾患の抑制効果により長期的には減少傾向にあります。
被保険者一人当たりの法定給付費(医療費)を2008年度100とした指標で見た場合、三井化学健康保険組合の増加率は11.3%で、一般的な健康保険組合に比べ約55%抑制できています。
これらは、健康管理の総合的な効果と考えられ、今後も健康増進施策を強化・継続します。

傷病手当金推移

傷病手当金推移

法定給付費※1 推移(被保険者一人当たり)

法定給付費推移(被保険者一人当たり)

※1法定給付費:医療費他、傷病手当金、出産育児一時金、出産手当、埋葬費含む。

※2健康保険組合連合会:「健保組合予算早期集計結果の概要」よりデータ使用。

労働衛生に関する社外評価

健康経営優良法人 ~ホワイト500~ に4年連続で選定

当社は、経済産業省と日本健康会議が共同で実施する「健康経営優良法人2019(大規模法人部門)ホワイト500」に4年連続で認定されました。「健康経営優良制度~ホワイト500」とは、地域の健康課題に即した取り組みや日本健康会議が進める健康増進の取り組みをもとに、特に優良な健康経営を実践している法人を顕彰するものです。

スポーツエールカンパニーに3年連続で認定

当社は、スポーツ庁より「令和元年度スポーツエールカンパニー」に3年連続して認定されました。2017年度から始まったこの制度は、スポーツに対する社会的気運の醸成を図ることを目的に、従業員の健康増進のため、スポーツの実施に向けた取り組みを積極的に行っている企業を認定するものです。当社は、社内で実施しているヘルシーマイレージ合戦が評価されました。

東京都スポーツ推進企業に5年連続の認定

当社は、東京都(事務局:東京都オリンピック・パラリンピック準備局)の「令和元年度東京都スポーツ推進企業」に5年連続して認定されました。2015年度からはじまったこの制度は、従業員のスポーツ活動を推進する優れた取り組みや、スポーツ分野における社会貢献活動を実施している企業等を認定するものです。当社は、社内で実施しているヘルシーマイレージ合戦への取り組みが評価されました。

がんアライ宣言・アワード 金賞を昨年に続き受賞

当社は第2回「がんアライ宣言・アワード」の金賞を昨年に引き続き受賞しました。「がんアライ宣言・アワード」は、がんを治療しながら働く「がんと就労」問題に取り組む民間プロジェクト「がんアライ部 」が、がん罹患者が治療をしながらいきいきと働ける職場や社会を目指して創設した新たな表彰制度です。今回の受賞は、当社が、通院によるがん治療をしやすくするために半日単位で特別休暇を取得できるように制度を拡充したり、既存の在宅制度をリニューアルしてテレワーク制度にすることで、治療と仕事の両立目的でも取得可能にしたことが高く評価されたものです。

日本政策投資銀行より「DBJ健康経営(ヘルスマネジメント)格付」特別表彰を受賞

日本政策投資銀行(DBJ)よりDBJ健康経営(ヘルスマネジメント)格付 の最高ランクである「従業員の健康配慮への取り組みが特に優れている(特別表彰)」の格付を2013年3月に取得し、健康経営のモデル企業として表彰を受けました。この格付は、DBJが従業員の健康配慮への取り組みにすぐれた企業を評価し、融資条件を設定するものです。

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