三井化学、日本産業衛生学会からベストGP賞を受賞
~労働衛生数値管理ツールで職場環境改善に大きな貢献~
2016.06.20
三井化学株式会社
三井化学株式会社(社長:淡輪 敏)は、この程、『職場改善のファーストステップのための労働衛生管理数値評価ツールの作成とその活用』が高く評価され、河野 亮(岩国大竹工場 健康管理室)が日本産業衛生学会からベストGP (Good Practice) 賞を受賞し、5月25日に 第89回日本産業衛生学会(福島市)にて表彰を受けました。
授賞式の様子(左)と受賞した河野 亮(右)
製造、研究、間接部門など、部門を跨いで多くの職場が混在する化学品の製造工場では、数多くの化学物質を様々な条件下で取り扱っており、その数だけ労働衛生リスクが存在します。
化学物質管理や労働者の健康障害防止を目的に、現場管理者と衛生管理者双方が労働衛生に取り組んでいますが、チェックシートなどを用いた現場巡視では、評価や判断方法などにばらつきが見られたり、チェック項目に偏りが生じたりと、実施方法に改善の余地が指摘されていました。
そこで今回、これまでに代わる新たな現場巡視の取り組みとして、河野は労働衛生管理数値評価ツール(以下、新ツール)を考案致しました。
この新ツールは、各職場の労働衛生管理対応状況を数値化し、“見える化”することで、職場の管理状況を分かりやすくするものです。現場管理者にとって関心が持ちやすく、是正への取り組みがしやすい点と、数値の変化を経年的に追うことで、改善の進捗が現場管理者にも一目で判ることが大きな特徴です。さらに、この新ツールを毎年活用することで、これまでの不備・不適切な事項について、衛生管理者からの専門的な支援活動の継続を可能とします。このように現場管理者のみならず、衛生管理者とのコミュニケーションや衛生管理者自身の能力向上にも寄与するものです。
今回の受賞は、実際の職場における独創的かつ応用性の高いGood Practiceであり、産業衛生専門職の生涯教育のための学習教材としても特に優れた実践例であることが高く評価されました。
当社は、今後とも「社員の健康は会社の健康に直結する」との理念に基づき、グループ社員の健康増進活動に積極的に積極に取り組んでまいります。
「日本産業衛生学会」及び「ベストGP賞」について
産業衛生に関する学術の振興と勤労者の職業起因性疾患の予防及び健康維持増進を図り、もって我が国の学術と社会の発展に寄与することを目的に日本産業衛生学会が設立されました。その常設委員会である生涯教育委員会は、広く産業保健活動にかかわる専門職の生涯教育のあり方とその提供を目的に活動しており、その活動の一つとして、具体的な良好実践事例 (GPS: Good Practice Samples) を学会内から広く募集し、学会HP上に提供し、また毎年表彰しています。「ベストGP賞」は、産業衛生専門職の生涯教育にとって優れた教材を提供した者を顕彰することを目的に、2009年に生涯教育委員会が制定したものです。
以上