日本製紙と三井化学、バイオコンポジットの開発について連携開始
2022.09.08
日本製紙株式会社
三井化学株式会社
日本製紙株式会社(本社:東京都千代田区、社長:野沢 徹 以下「日本製紙」)及び三井化学株式会社(本社:東京都港区、社長:橋本 修 以下「三井化学」)は、木質バイオマス素材である「セルロースパウダー」を高配合した新規バイオコンポジットの開発について連携を開始します。
今後は、日用品、容器、建材、家電製品、自動車部材など、幅広い分野への展開を目指し、製品開発と早期の市場投入を計画しています。両社は、長年に渡り培った高度な原材料製造・開発技術を用い、両社の安定した材料供給体制を活用し、品質・供給の両面から工業的に安定性の高い新規バイオコンポジットの提供を目指します。
今回の新規バイオコンポジットとは
木質バイオマス素材である「セルロースパウダー」を主原料とし、樹脂と同様の成形性を付与した複合素材です。木質バイオマスを主原料とするため、通常の石油化学樹脂に比べて化石燃料由来のバージン材の使用量を削減することが出来るため、温室効果ガスの排出量削減に寄与します。脱炭素社会の実現に向けた新しい材料です。
日本製紙の役割と強み
日本製紙は、これまで培ってきたセルロースパウダー製造技術を活用し、成形性に優れたバイオコンポジットを開発してきました。今後、日本製紙は、多様なパルプ製造技術に裏打ちされたセルロースパウダー製造技術を基礎に、安定した高品質なセルロースパウダーを三井化学に提供します。日本製紙は「木とともに未来を拓く」をスローガンに掲げ、これからも人々の豊かな暮らしと文化の発展に貢献してまいります。
三井化学の役割と強み
三井化学は、日本製紙から提供されるセルロースパウダーと、三井化学グループが培ったコンパウンド技術を組み合わせ、セルロースパウダーを高配合しつつも、強度や加工性に優れた新規バイオコンポジットの開発を目指します。また、従来の自社コンパウンド樹脂の販売ネットワークを利用して、顧客へのサンプルワークを進めます。三井化学は、2050年カーボンニュートラル実現を目標に掲げ、加速する環境変化の中で生まれる様々な社会課題に対し、その解決に向けて取り組んでまいります。