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2025年社長年頭挨拶

2025.01.07

三井化学株式会社
代表取締役社長執行役員 橋本 修

新年あけましておめでとうございます。

2024年は1月1日に発生した能登半島地震に始まり、記録的な猛暑や大雨、大型台風等厳しい気象状況が続いた1年でした。2025年は自然災害が少なく、1日も早く復興が進む年であることを願っております。

こうした厳しい自然環境の中、年末年始も休みなく安全安定運転に努められたことを始め、グローバルでの事業活動に尽力頂いた当社グループの皆さんに感謝申し上げます。

◆健康と安全はすべてに優先する

昨年は大変残念ながら、基幹プラントでの重大なトラブルが発生し、当社グループの業績に大きな影響を与えました。顧客や地域社会等のステークホルダーの皆様からの信頼も失いかねず、重く受け止める必要があります。数十年単位で長期間稼働するプラントが増えている中、従来と違う視点、アプローチによる抜本的な対策を行い、安全確保の徹底と安定生産に全社一丸となって努めていきましょう。安全は自分自身、ご家族、同僚、そして社会のためであり、今一度「安全はすべてに優先する」方針を心に刻み、自ら考え、事故・災害ゼロを目指して行動しましょう。

◆2024年を振り返って

世界経済が緩やかな成長を続けている一方、地政学リスク、金利動向変化、欧州や中国経済のスローダウン等ますます不透明さが増し、経営を取り巻く環境が時々刻々と変化している中、当社グループは、主にエチレントラブルや一部製品の低迷によりコア営業利益目標を当初の1,250億円から1,050億円に下方修正しました。

しかしながら、当社グループが注力している成長領域は毎年着実に利益成長しており、2024年度コア営業利益は1,200億円と前年比10%程度の利益成長が見込まれ、成長領域が全体を牽引する形で対前年増収増益の見通しです。また、ベーシック&グリーン・マテリアルズ事業も、プラントトラブル等の一過性の要因を除けば黒字確保ができるまで改善でき、事業構造改革や値上げ等の効果が出てきています。

◆2025年のスタートにあたり

長期経営計画VISION 2030のマイルストンであるコア営業利益目標2,000億円の達成時期を3年遅れの2028年度に後ろ倒しにしたものの、2030年度コア営業利益目標は変えず、むしろ資本効率性(ROE、ROIC)の目標を引き上げ、企業価値向上を目指していきます。早期に成長軌道に回帰させるために、

 

①ポートフォリオ変革の加速

②運転資本削減、期待値に満たない事業及び関係会社の聖域なき再構築によるライトアセット化とキャッシュフローマネジメントの徹底

③新事業、研究開発、DXにおいてもリターンを意識した資源投入計画の実行

④財務・非財務双方からのKPIマネジメント推進

 

をスピード感をもって行わなければなりません。

当社事業を取り巻く環境は、2025年も厳しさが続くものと見込まれますが、「健康と安全はすべてに優先する」を胸に、VISION 2030の達成に向け失敗を恐れず「組織を超えた共創」と「粘り強いチャレンジ」を続けていきましょう。

 以上

<本件に関するお問い合せ先> 

三井化学株式会社 コーポレートコミュニケーション部