三井化学グループのSDC Technologies, Inc.、米国における研究開発・製造拠点を拡張
メガネレンズ加工ラボ向け事業の拡大でビジョンケア材料事業の成長を加速
2025.11.12
三井化学株式会社
三井化学株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:橋本 修、以下「三井化学」)は、当社子会社で高機能コーティング材・機器の製造・販売・研究を行うSDC Technologies, Inc. (本社:米国・カリフォルニア州アーバイン、CEO:Richard Chang、以下「SDC」)が、カリフォルニア州ランチョサンタマルガリータに本社を移転することをお知らせいたします。
今回の拠点拡張により、研究開発機能および製造機能を大幅に強化し、コーティング材およびレンズ加工機器事業の更なる事業成長を加速させます。2026年10月に新拠点への移転が完了する予定です。
新オフィス外観(予定)
SDCは2008年の三井化学による買収以降、自社コーティング材の拡販およびM&Aを活用した製品ポートフォリオの拡大により、継続的な事業成長を実現してまいりました。耐擦傷性コーティング材によるメガネレンズの長寿命化や防曇・調光などの高機能コーティング材によるメガネレンズの高機能化に貢献、さらに、レンズ加工機器の提供を通じてレンズ加工ラボ(技工所)での作業効率向上に寄与しております。また、これまでに培ったコーティング材の技術・知見を活かし、自動車、建築、光学機器、医療分野等へ高付加価値でサステナブルな製品をグローバルに提供しております。
三井化学は、レンズ材料からメガネを革新するリーディングカンパニーとして、高屈折率メガネレンズ材料ブランドMR™をはじめ、世界中のニーズに応える数多くのレンズ材料を提供してまいりました。今回のSDC拠点拡張により、レンズ加工ラボ向け事業の拡大を進め、SDCのコーティング材・機器事業をMR™と並ぶビジョンケア材料事業の収益の柱へと成長させてまいります。
SDC新本社 概要
| 所在地 | 米国・カリフォルニア州 ランチョサンタマルガリータ |
|---|---|
| 敷地面積 | 124.0千sqft (約11.5千㎡) |
| 概要 |
➤R&Dラボ: 高付加価値材料、次世代材料向けの研究開発機能を集約・拡充。将来的には三井化学グループの米国西海岸起点でのイノベーション創出拠点としての活用も検討。 ➤コーティング材・機器製造スペース: グローバルサプライチェーンの強化、安全・安定・効率的な生産体制を確立し、事業成長を支える基盤を構築。 ➤デモスペース/ショールーム: 材料+機器のソリューション提案力の強化のため、アプリケーションラボ、製品デモスペースを新設し、技術サポートの強化を通じたお客様との技術連携・関係性強化。 ➤倉庫/出荷スペース: 移転に伴いスペースを拡張し、グローバル流通とサプライチェーンの強靭性を支える持続可能な基盤を確保。 ➤環境負荷低減の取り組み: 太陽光パネルを備え、本社で使用する電力の大部分を再生可能エネルギーで賄うことが可能。 |
| スケジュール | 2026年2月着工、2026年10月移転完了予定 |
SDC 会社概要
| 会社名 | 設立 | 株主 | 主な事業内容 |
|---|---|---|---|
| SDC Technologies, Inc. | 1986年 | 三井化学(三井化学アメリカ)100% | 耐擦傷、防曇、調光、超撥水、反射防止コーティング材およびコーティング機器の製造・販売・研究 |
三井化学は、これからもビジョンケア材料事業を通じ、「視界品質QOV※(Quality of View)」をコンセプトに、視力矯正から目の健康と快適さまで、より良い視界を追求する製品開発に取り組んでまいります。
※QOV:視力の最適化や快適な見え方、目の健康管理、病気予防など目に関わる病気の質、満足度の尺度。
以上