法令遵守と情報伝達

SDGs達成のため、化学物質管理に関して世界各国は新法制定や法改正を進めています。法令遵守は企業存続の基盤であり、三井化学はこれらへの対応を着実に実行しています。また、サプライチェーンにおける情報提供は、製品の開発から廃棄にいたるまでの化学物質の安全管理(プロダクトスチュワードシップ)に欠かせません。当社は、法令に定められたSDS・ラベルの配布だけでなく、当社製品を安全に扱っていただくための情報提供に努めています。

新法制定・法改正への対応

化学物質管理制度のあり方を大きく変えた欧州REACH規則を始め、多くの国々が規制強化に動いています。既存化学物質への法改正も数多く実施されます。三井化学では、事業部およびコーポレートの各部門が参画する社内横断的なチームを組織し、各国での新法制定や法改正への対応策を検討、原料メーカー、社内サプライチェーンおよびお取引先とも協働しながら、計画的に漏れの無い規制への対応とリスク管理措置の実施を推し進めています。

韓国

2019年に、「化学物質の登録および評価に関する法律」(化評法)の改正法が施行され、年間1トン以上の規模で製造・輸入される既存化学物質を広く登録の対象とする、欧州REACH規則類似の制度が新たに導入されました。当社は2019年に予備的登録手続きである「事前申告」を実施しており、2020年度以降は、「事前申告」した物質について、製造・輸入数量帯に応じた登録期限内の登録を確実に進めています。

米国

2020年は「有害化学物質規制法」(TSCA)に定めるCDR(Chemical Data Reporting)の届出を確実に実施しました。

トルコ

KKDIK規則の制定を受け、2020年12月末を期限とする予備登録を完了しました。本登録も確実に進めています。

日本

「化学物質審査規制法」(化審法)、「労働安全衛生法」(安衛法)に基づく新規化学物質届出等を確実に進めています。

業界への貢献

三井化学は、化学産業のプロダクトスチュワードシップ推進に貢献しています。
グローバルにおいては、国際化学工業協会協議会(ICCA)等の活動に参画し、日本においては、日本化学工業協会(日化協)等を通して、化学産業各社と共に化学物質を取り巻く課題に取り組んでいます。

国際化学工業協会協議会(ICCA)および各国の化学工業協会

グローバル・ネットワーク構築

各国の異なる規制を順守するには、現地の情報が必要不可欠です。三井化学では、アメリカ、ドイツ、中国、台湾、タイの関係会社に「Regulatory Expert」という担当者を配置し、現地当局の規制運用や、化学工業団体の方針などの情報を収集しています。当社と各国の担当者は「Regulatory Expert Meeting」で最新情報を共有しています。2020年度は新型コロナウイルス感染症の影響による移動制限のためオンライン会議で行いました。

化学品安全情報管理システムによる情報一元管理と安全性情報の提供

化学物質管理には、徹底した情報管理が重要です。三井化学は、取り扱うすべての製品、原料などの化学物質情報を、化学品安全情報システム(MiCSIS)で一元管理しています。 同時にMiCSISが保有する各種機能を活用し、国内外法規制への適合確認、製造・輸入数量の管理、日本・欧米・東アジア諸国・タイの法令や各種標準に対応したSDS・製品ラベルの作成・chemSHERPAへの対応等を、迅速・確実に行っています。また、2019年度からは、MiCSISの国内関係会社への展開を開始し、グループ全体で化学物質管理の強化を図っています。

各国法規において、製品や化学物質の登録は「始まり」であり、上市後も化学物質管理に終わりはありません。当社グループは、上市後の様々な変化に確実に対応するとともに、お客様へ最新の情報を提供できるよう、今後も取り組みを進めていきます。

chemSHERPA:
Chemical infomation SHaring and Exchange under Reporting PArtnership in supply chain。
製品含有化学物質の情報伝達スキーム。グローバルで活用することを目指して経済産業省が開発、普及を進めている。

化学物質法適合性調査業務に関するAIソリューションの活用

三井化学グループでは、化学物質法適合性調査業務をアシストする新しいAIソリューションを活用しています。各国の法律文書や過去の調査情報、化学物質の同義語、上位概念、専門用語などをAI(IBM Watson)に学習させることで、質問文を入力するだけで各国の言語に翻訳し、法適合性調査に必要な情報をすぐに検索できるというものです。2020年1月より運用を開始しており、今後、学習させる情報の充実により、活用の範囲をさらに拡大させていきます。

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