技術研修センター

三井化学技術研修センター

三井化学グループは、生産現場オペレーターの人材育成を目的として2006年茂原に、2007年名古屋に三井化学技術研修センターを設立しました。茂原では主にケミカル系のオペレーター、名古屋では加工系のオペレーター向けの研修を実施しています。当社工場だけでなく研究部門や管理間接部門、さらには当社グループ国内外関係会社の従業員を対象とし、体験・体感型研修を通じて「安全を中心に運転・設備に強い人材」の育成に努めています。
新型コロナウイルス感染症に対応した各種感染防止策を講じた対面研修を行うとともに、オンライン研修やVR技術を活用した疑似体験研修などDX技術を活用した研修も進めています。

三井化学技術研修センター(茂原および名古屋)
三井化学技術研修センター(茂原および名古屋)

三井化学技術研修センター(茂原および名古屋)

コロナ感染防止対策(定員削減)
コロナ感染防止対策(定員削減)
オンライン研修の様子
オンライン研修の様子
VR体験装置
VR体験装置

三井化学技術研修センター(茂原および名古屋)の当社グループ従業員向け研修実績

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三井化学従業員向け
  受講者数(総研修時間)
2019年度 2020年度 2021年度
工場オペレーター 入社時 90(765hr) 5(43hr) 16(136hr)
フォローアップ
(入社半年後)
134
(3,752hr)
90
(2,520hr)
123
(3,444hr)
昇格者
(入社3~4年後)
95
(2,660hr)
55
(1,540hr)
77
(2,156hr)
職場リーダー
(入社8年以降)
42(588hr) 18(252hr) 5(70hr)
エンジニア 入社時 32(336hr) 0(0hr) 0(0hr)
入社3~5年後 28(588hr) 7(147hr) 23(483hr)
研究者 60(630hr) 25(263hr) 81(851hr)
その他 92
(414hr)
119
(1,592hr)
102
(459hr)
関係会社従業員向け
  受講者数(総研修時間)
2019年度 2020年度 2021年度
国内関係会社 353
(2,824hr)
199
(1,592hr)
326
(2,608hr)
海外関係会社 45(630hr) 0(0hr) 0(0hr)
  受講者数(総研修時間)
2019年度 2020年度 2021年度
971
(13,187hr)
518
(6,893hr)
753
(10,207hr)

オンライン研修

当技術研修センターではいち早くオンライン研修の開発に着手し、体験・体感型研修の代替として疑似体験型の研修を当社工場、当社グループ国内および海外関係会社に提供しています。
研修はすべてオーダーメイドで、対象者のレベルや発生しやすいリスクなど、各社のニーズに応じたカリキュラムを設定するとともに、AI同時翻訳を活用して英語や中国語をはじめマレー語、インドネシア語、スペイン語、オランダ語など現地語での研修を実施しています。 オンライン研修の受講者からは、直接体験することはできないが、解り易くて多くの気づきが得られたとの評価を受けています。体験・体感型研修を完全に置き換えられるものではありませんが、講師・受講生の移動を必要としないデジタル社会に対応した持続可能な研修スタイルとして今後も積極的に活用を進めていきます。

オンライン研修概要

コンセプト 体験・体感型研修の代替として、ハイブリッド(講義、実演映像、録画動画)&インタラクティブ(問いかけ、グループ討議)な疑似体験型研修。
コンテンツ 実績 指差し呼称、静電気・粉塵爆発、酸欠・中毒、被液、転倒、挟まれ・巻き込まれなど運転・安全関連のコンテンツに加え、機械、計装、電気の基礎・トラブルなど設備関連のコンテンツを実施。
計画中 体験・体感型研修のうち、プラント運転体験、非定常作業研修以外のすべてをオンライン研修化していく予定。研修センター内のバーチャルツアーを計画中。
運用実績 ・国内および海外関係会社各社のニーズに応じたカリキュラムを設定、展開中。
・AI同時翻訳を活用した海外関係会社向け現地語研修を開始。
・安全に加え、設備トラブル関連の研修を開始。

オンライン国内・海外研修実績

  受講者数(総研修時間)
2019年度 2020年度 2021年度
三井化学・国内関係会社 143(40hr) 748(2,992hr)
海外関係会社 10(3hr) 174(696hr)
オンライン研修の様子「問いかけを多用し、考えさせ、気づかせる」
オンライン研修の様子
「問いかけを多用し、考えさせ、気づかせる」
AI同時翻訳を活用した研修画面(研修テキスト、翻訳ソフト、参加者モニター)
AI同時翻訳を活用した研修画面
(研修テキスト、翻訳ソフト、参加者モニター)

出前研修(VR研修)

新型コロナウイルス感染症の影響により当センタースタッフが現地に直接出向く出前研修の実施が難しいことから、2020年度からVR(バーチャルリアリティ)研修の運用を改善し、機材を貸し出しする新たな研修方法を確立し、当社工場に展開しています。2021年度は利用者が大幅に増え、当社5工場で約1,300名と2020年の4倍以上の従業員が受講しました。特に新入社員の労働災害防止や安全意識向上に効果を上げています。今後も機材とコンテンツを充実させ、対象者をさらに拡大していきます。

VR安全研修

研修方法 機材を現地に送付。機材の使用方法と講義内容を現地担当者にリモートで事前に教育し、当日もリモートでバックアップする。
VR機材 茂原研修センター 2セット(2022年度1セット追加予定)
名古屋研修センター 1セット
コンテンツ 前向き墜落・転落、ベルトコンベア挟まれ、階段降下中転倒、ローラー巻き込まれ、墜落転落 カスタム、ベント詰まり突き出し吹出発火、粉塵爆発災害、配管メンテ中に残圧吹き出し災害、電源盤感電を展開中。2022年度は協力会社向けのコンテンツを追加予定。

出前研修実績

当社グループ従業員向け
  受講者数(総研修時間)
2019年度 2020年度 2021年度
出前研修(VR研修) 1,255(10,040hr) 283(2,264hr) 1,287(5,148hr)

技術研修センターのグローバル展開

2018年度から、グループグローバル経営を支える基盤となる人材育成に積極的に取り組んでいます。三井化学だけでなく、国内外関係会社各社固有のニーズに対して、より現場に寄り添った教育や人材育成支援を行っています。
東南アジア地区関係会社については、タイのSiamグループの技術研修センター(Operation Excellence Training Center, OETC)を活用し、タイ語および英語による研修を実施しています。Siamグループには、当社の研修設備と研修ノウハウをライセンスしており、日本国内と同レベルの研修が提供されています。2021年度は新型コロナウイルス感染防止のため、技術研修センターでの対面型研修はタイ国内の関係会社のみとなりましたが、韓国の関係会社向けに安全研修の講師育成をオンラインで実施した他、その他の海外関係会社についても、各社のニーズに沿ったオンライン研修を実施しています。従来の対面研修では言語や実施スケジュールが限られる為、対象者が常勤スタッフやエンジニアに限定されることが多かったのですが、オンライン研修ではスケジュールの調整が容易なことやAI同時翻訳を利用することで現地の言語希望通り実施できるようになったことで、シフト運転員に対しても直接研修を行うことが可能となりました。

技術研修センターの社外開放

2015年度から、三井化学同様に危険物を取り扱う企業様の研修の場として活用いただくため、当センターを社外開放することとしました。各業界からの生産現場における人材育成・安全教育に対するニーズは極めて高く、多くの皆様に受講していただいています。受講者の皆様からは「自社でも活用できる多くの気付きがあった」、「事故・災害事例に基づく体験型研修は理解しやすかった」など、高い評価をいただいています。2021年度は新型コロナウイルス感染症の影響により、社外の研修受講者と見学者は減少したままですが、開催を継続してほしいとの声を多数いただいており、万全の新型コロナウイルス感染防止対策を実施した上で社外研修を継続実施しました。

社外向け研修(茂原研修センター) ・見学対応(茂原研修センターおよび名古屋研修センター)実績

  2019年度 2020年度 2021年度
研修受講者数 274 109 106
見学者数 456 35 51

事故・労災ゼロを実現する社会に向けて少しでも貢献できるよう、当センターの活動内容を雑誌や講演会などを通じて広く社外に公開しています。
2021年度は労働新聞社「安全スタッフ」誌、日刊工業新聞社「工場管理」誌に特集記事が掲載された他、日化協RC賞受賞講演および交流会、オメガシミュレーション社のユーザー会で講演を行いました。また、京葉臨海コンビナート各社が共同で設立した京葉人材育成会では研修コンテンツ検討を担当しています。

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