社長メッセージ「三井化学グループの皆さんへ」
2020.05.08
三井化学株式会社
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が収まらず、私たちを取り巻く状況は大きく変っています。人、モノの流れが滞り、様々な分野で需要が落ち込み、原油価格が大きく下落するなど、私たち自身が主体的にコントロール出来ない変化が急激に起こっています。日本では、4月7日に政府による緊急事態宣言が発動され、5月4日には更なる期間延長が決まり、特定警戒都道府県では、引き続き、外出自粛等が強く要請されています。
当社は、3月4日より先ず汐留本社で原則テレワークとし、その後テレワーク対象者を全国工場、支店、研究所と拡大し、徹底的な感染防止策を実施してきました。更に、緊急事態宣言の延長を受けて、原則テレワーク期間を5月末まで延長する事を決めました。テレワーク期間が長くなり、従来通りの対面コミュニケーションが取れず、日々の業務で苦労する事が多くなっていると認識しています。また、テレワークが困難な工場の製造現場等に携わる皆さんには、不安を抱えながらも、感染防止のため通常時以上の緊張感をもって日々安全・安定運転に従事いただいています。更に海外では、都市封鎖などにより日本以上に厳しい行動制限が行われている国・地域がある中で事業継続に尽力いただいています。困難な状況にも関わらず、こうして皆さんがOne Teamとなり三井化学グループが事業活動を維持・継続できていることに対し、多大なる感謝を心より申し上げます。
新型コロナウイルス感染拡大の収束には時間がかかるものと思われます。三井化学グループでは感染拡大の防止に向けて、マスク、医療用ガウン向け不織布の増産や消毒用IPA(イソプロピルアルコール)の安定供給など幅広い分野で貢献しており、今まさに、化学産業の果たすべき役割、重要性が広く認識されているところであります。この様な社会的使命をしっかりと果たしていく為には、私たちの安全・安定操業が不可欠であり、その基盤を支えるのは皆さん自身とご家族の健康です。今一度、感染防止対策の徹底をお願いします。
自動車向け素材需要の落ち込みなど、当社グループを取り巻く環境は厳しいものがありますが、在庫の圧縮、不要不急の支出削減、更には資金調達枠の拡大などリスクに備えて先手で施策を実行しており、ステークホルダーの皆様に安心感を抱いて頂ける、安定した経営を行っていきます。
今回のコロナショックは、事態がどのように変化し、元に戻るのはいつ頃なのかが明確にはわかりません。また、感染対策の長期化に備えた「新しい生活様式」と併せ、コロナ収束後には需要構造やサプライチェーンなど、世の中のあり方が変わっている事も考えられます。このような時こそ、既成概念にとらわれない、前向きな思考と実行力が重要です。今年度、長期経営計画「VISION2025」を見直しますが、新たなステージに向けた、まさに良いタイミングであると考えます。皆さん、怯むことなく、私と共にOne Teamでこの逆境を乗り越えて、三井化学グループの更なる飛躍と成長に繋げていきましょう。
以上
三井化学株式会社
代表取締役社長執行役員
橋本 修