太陽光発電関連 新ソリューションの共同開発について
2020.12.14
三井化学株式会社
日本アイ・ビー・エム株式会社
三井化学株式会社(所在:東京都港区、代表取締役社長:橋本 修、以下:三井化学)と日本アイ・ビー・エム株式会社(代表取締役社長:山口 明夫、以下:日本IBM)は、IBMのグループ企業であるThe Weather Company(以下:TWC)の天候データを活用し、太陽光発電関連の新たなソリューションの開発を協同して実証および事業開発計画を進めてまいりました。
国連で採択された持続可能な開発目標(SDGs)においても再生可能エネルギーが取り上げられ、世界的に太陽光発電施設の建設・運用が増加している中で三井化学グループは、「太陽光発電の診断・コンサルティング事業※1」に取り組んでおり、この事業を今後グローバルでさらに発展させるため、TWCが保有する高精度な天候データ、日本IBMがもつAIの専門性や知見を用いて、精度の高い日射量データを算出する技術を開発しました。これに加えて日射量未来予測精度向上と太陽光発電量未来予測をベースとした新たなソリューションの開発および販売計画を策定しましたので、お知らせします。
1. 共同開発の背景
三井化学は、既に国内およびインドにおいて太陽光発電の診断・コンサルティング事業を手掛け多くの実績を上げております。また、アジア、中東、アフリカなど、今後太陽光発電プラントプロジェクトの本格化が期待される地域を中心に太陽光発電関連ソリューションビジネスについて、構想策定コンサルティングからソリューション提供、アフターサービスまで展開し、再生可能エネルギーの世界規模での活用に貢献するビジネスを拡大する意向を持っております。
TWCは、2016年よりIBMのグループ企業となった世界で最も予測が正確な気象情報サービス会社※2です。日本IBM内に「アジア太平洋気象予報センター」を設置しており、気象予報士が24時間365日常駐して、企業向けの気象データをクラウドサービスで提供しております。TWCは、AIを活用して精度が高く、15分毎に更新される500メートル・メッシュという狭い範囲かつ最大15日先までの予報データを収集でき、気温や降水量、風向・風速、気圧といった一般的な項目のほか、直達日射量、体感温度、雲量など、ビジネスへの影響分析に活用するための豊富な予報、現況、過去データをAPIで全世界あらゆる地点で提供しております。また、IBM Weather Operations Center※3という総合気象ダッシュボード・ソリューションにより、気象データに衛星データ他多様な地理空間データセットと掛け合わせてビジネスへ影響を分析しあらゆる業種のお客様の意思決定を支援しております。
三井化学と日本IBMは、両社のデータやノウハウを活かし、世界各地の日射量を高い精度で算出する技術を開発し精度検証を行いました。また、新たなソリューションビジネスとしての日射量および太陽光発電量未来予測サービスのプロトタイプの開発と販売展開計画を作成しました。
2. 共同開発に関する概要と今後の展開
三井化学(MCI)と日本IBMは、今後、TWCが提供する様々な気象パラメータと地理地形データ分析基盤「IBM Weather Operations Center」を利用し、三井化学が持つ太陽光発電所の発電量に関わるデータをAIに学習させ、精度の高い日射量未来予測モデルおよび太陽光発電量未来予測モデルを開発し、発電量未来予測・需要未来予測などのサービスを提供・販売してまいります。新サービスの提供開始は2021年度中を目標とします。
以上
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