三井化学、名古屋大学、同大発ベンチャーと新規インナーマスクを販売開始
~お好みのマスクと自由に組合せてウイルス捕集率を大幅に改善~
2021.04.26
三井化学株式会社
三井化学株式会社(所在:東京都港区、代表取締役社長:橋本修)は、名古屋大学大学院工学研究科の堀克敏教授※1と名古屋大学発ベンチャーの株式会社フレンドマイクローブ(代表取締役社長:西田克彦、以下「フレンド社」)※2の3者で新規インナーマスク 「タートル」を開発し、フレンド社が生産・販売を開始しました。また、既に東海地区に多数の店舗を展開する美容室グループの旗艦店において美容師、スタッフへの着用も決定しています。※3
3者は、2020年7月にタートルの前身である新規3Dマスク「θ(シータ)※4」を同じく共同開発し、フレンド社が現在も継続し生産・販売しております。タートルは、θ(シータ)を薄型にした進化版で、普段使いの布製やウレタン製のマスクの中に使う新規インナーマスクです。タートルも、θ(シータ)と同様に再使用可能な「マスク本体」と使い捨ての「フィルター」からなり、三井化学は、フィルター用の交換用不織布※5を提供します。
現在、国内のマスク需給バランスは改善し、世間ではマスクの2重使いやインナーマスクの装着も見られます。しかし、布マスクやウレタンマスクの単体でのウイルス除去率は一般的には低いとされており、ウイルス感染の予防の観点では疑問があります。今般、名古屋大学堀教授の独自評価により、ウレタンマスクの内側にタートルを装着することで、ウイルス除去効果が 大幅に改善されることを確認しました。
3者は、これからもタートルの普及を通じ、ウイルス感染のリスクを下げ、広く皆様の安全・健康に貢献していきます。
タートル本体図、およびタートルをインナーマスクとして装着イメージ
ウイルス捕集率の向上を確認 (ウレタンマスク単体24% → ウレタンマスク+タートル89%)
名古屋大学 堀教授は、マネキンを使用した独自のマスク性能評価測定装置を作製し、実験用ウイルスであるバクテリオファージを用いて、タートルの性能を評価しました。その結果、マスク着用状態におけるウイルス除去率は、ウレタンマスク単体では約24%、通常の不織布マスクが約50%であったのに対し、タートルは、上からウレタン製マスクを重ねた状態で90%近くのウイルス除去効果を発揮しました。
一般的に単独ではマスク性能が低いとされるウレタンマスクでも、内側にタートルを装着することで、ウイルス除去効果が大幅に改善し、従来の使い捨て不織布マスク以上の効果を発揮することを実証しました。
タートルのその他特徴
1. マスク本体は再使用可能な樹脂製であり、洗浄など衛生管理が簡易である
2. 本体が樹脂製のため、使い捨てになる不織布使用量は従来の1/10に削減
3. 3次元設計により、皮膚への接触面積が少なく、装着時の蒸れや化粧転写が少ない
4. 3次元設計により、口の周りに空間ができることで、マスク会食時に使いやすい
5. 密閉性を向上させたため、メガネが曇りにくい
環境にも優しく
昨今、使い捨てマスクのごみ問題が顕在化しています。タートルは、本体が生分解性樹脂(PLA)で出来ており再使用が可能なうえ、使い捨てになる不織布の使用量も従来の使い捨て不織布のマスクの1/10で済むなど、環境にも配慮しています。
購入方法、価格など
タートルは、フレンド社の販売サイトおよびAmazon、ヤマダモールにて販売します。タートル本体に、30日分の交換フィルター用不織布がセットで税込2,750円です。
参考情報
※5今回のタートルに使用の不織布は、フィルター性能を示すVFE(Viral Filtration Efficiency)及びPFE(Particle filtration efficiency)は、Nelson Report認定を取得しています。