三井化学のカッパーストッパー®フィルムが SIAAの抗ウイルス材料に認定
多様なウイルスに効果を発現することを確認
2021.05.10
三井化学株式会社
三井化学株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:橋本修)の銅合金蒸着技術を用いた抗ウイルスフィルム「カッパーストッパー®」(開発品)が、SIAA※1 認定試験機関の評価試験において、多様なウイルスに効果を発現することを確認しましたのでお知らせいたします※2。併せて、SIAAの抗ウイルス材料認定を取得しました。
抗ウイルスフィルム(開発品)は、ポリプロピレンフィルムの片面に、銅合金蒸着技術を施したものです。カッパーストッパー®とは三井化学が独自に開発した銅合金蒸着法によるコーティング材料で、銅が持つ抗菌・抗ウイルス性能を落とさず、錆びやすく変色しやすい欠点を合金化することで解決しています。フィルム化することで、銅の持つ抗菌・抗ウイルス性を幅広い工業製品に応用することが可能になります。
※1SIAA:(一社)抗菌製品技術協議会:適正で安心できる抗菌・防カビ加工製品の普及を目的とし、抗菌剤・防カビ剤および抗菌・防カビ加工製品のメーカー、抗菌試験機関が集まってできた団体。業界だけでなく、消費者代表、専門家および行政などの幅広い意見を聞きながら、抗菌加工製品に求められる品質や安全性に関するルールを整備、かつそのルールに適合した製品の安心のシンボルとしてSIAAマーク表示を許可。
※2SIAAウェブサイトより、抗ウイルスフィルム(カッパーストッパー®フィルム)について
この結果を受けて三井化学は、コロナ下で拡大する抗ウイルスマーケットへの本格的な市場開発を開始いたします。安定的に抗ウイルス性を必要とし、繰り返し使用する用途に適していることから、医療・介護・福祉・住宅・オフィス・学校・飲食店・工場等での使用を想定しています。
三井化学は、カッパーストッパー®フィルムの用途拡大を推進し、人々の生活の質の向上に貢献してまいります。
参考:銅がもつ抗菌効果
銅は人の健康に欠かせない大事な栄養素の一つであると同時に、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)、白癬菌など様々な菌に対し優れた抗菌性、不活性化効果を持ち、スギ花粉アレルゲンやダニアレルゲン等に対する抗アレルゲン性能も確認されています。2008年3月に米国環境保護庁(EPA)が銅及び銅合金の公衆衛生における抗菌力を表示することを固体材料として初めて、かつ唯一認可した※3ことで、安全で強い抗菌性能を有する金属として世界的に脚光を浴びており、衛生的な環境が求められる病院や福祉施設、保育所などでの採用が広がっています。
※3U.S. EPA Approves Registration of Antimicrobial Copper Alloys
http://www.copper.org/about/pressreleases/2008/pr2008_Mar_25.html
なお、カッパーストッパー®フィルムがEPAの認可を受けたものではありません。
以上