ナフサ分解炉におけるアンモニア燃料実用化に向けた実証事業開始
~グリーンイノベーション基金によるNEDO研究開発案件に採択~
2022.02.18
三井化学株式会社
丸善石油化学株式会社
東洋エンジニアリング株式会社
双日マシナリ―株式会社
三井化学株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長 橋本修、以下「三井化学」)、丸善石油化学株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長 社長執行役員 鍋島勝、以下「丸善石化」)、東洋エンジニアリング株式会社(本社:千葉県習志野市、取締役社長 永松治夫、以下「TOYO」)、双日マシナリー株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 松本幸久、以下「双日マシナリー」)は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」)が公募した「グリーンイノベーション基金事業/CO2等を用いたプラスチック原料製造技術開発/ナフサ分解炉の高度化技術の開発」 の実証事業において、4社共同で申請し、採択されました。
本事業はナフサ分解炉において、従来メタンを主成分としていた燃料をアンモニアに転換することで、燃焼時に発生するCO2を限りなくゼロにすることを目標としております。実証期間は2021年度から2030年度までの10年間を想定しており、最終年度にはアンモニア専焼商業炉での実証を完了し、社会実装していくことを目指していきます。
本事業における各社の役割
企業名 | 役割 |
---|---|
三井化学(幹事会社) | 全体取り纏め 官庁許認可検討 試験炉の運転 実証炉の操業 |
丸善石化 | 官庁許認可検討 実証炉の操業 |
TOYO | 最適燃転の概念設計 試験炉・付帯設備の設計・建設 実証炉・付帯設備の設計・建設 |
双日マシナリー | バーナーの開発・製作 |
プラントの運転や建設、機器製作を通してエチレンプラントの知見や技術力を有している4社が一丸となって取り組むことで、アンモニア専焼炉の社会実装を目指し、石油化学業界全体のCO2削減に貢献してまいります。
各社情報
三井化学株式会社
三井化学は2020年11月に、2050年カーボンニュートラルを宣言しました。当社グループのGHG排出量削減(Scope1, 2)と、当社グループが提供する製品のライフサイクル全体を通じたGHG削減貢献量の最大化をカーボンニュートラル戦略の両輪としております。本事業において、当社の国内最⾧のクラッカー事業運営と長年のアンモニア事業運営の実績を生かし、アンモニア専焼商業炉の実現を目指してまいります。
丸善石油化学株式会社
丸善石油化学は千葉の同エリアに2基のエチレンプラントを運営しており、エチレン分解炉の脱炭素化に向けた取り組みは重要なテーマと認識しております。本事業を通して二酸化炭素排出量の削減を図り、将来的には二酸化炭素フリーのプラント技術および石化製品の供給を目指すことで、取引先を含めたサプライチェーン全体のカーボンニュートラルに取り組んでまいります。
東洋エンジニアリング株式会社
TOYOはエチレンライセンサーとしてトップシェアを持つルーマス社と提携し、世界各国で48件のエチレンプラントを手掛けているリーディングコントラクターであり、エチレン分解炉の脱炭素化は重要な研究開発テーマの一つです。TOYOは本事業を通して燃料用途としてのアンモニアの需要を喚起するとともに、現在事業化を目指しているバリューチェーン構築によるアンモニアの安定供給についても取り組んでまいります。
双日マシナリ―株式会社
双日マシナリーは世界各国の石油精製・石油化学プラント向けに低NOxプロセスバーナを設計、納入しております。長年にわたる開発・経験によって培った技術・知見をベースに、論理的にとらえにくい燃焼現象の解明と環境負荷低減に努めております。燃料アンモニアという未踏の新たな領域においても開発を通じてCO2排出削減という社会課題の解決に向けて取り組んでまいります。
【ご参考】
以上