軟包材マテリアルリサイクル「RePLAYER®︎ -Renewable Plastics Layer System-」設備稼働開始
2022.05.26
三井化学株式会社
三井化学株式会社(東京都港区、社長:橋本修)は、 名古屋工場内に設置した印刷されたフィルムからインキを除去し、再び軟包装フィルムに再生する軟包材マテリアルリサイクル設備の稼働を開始しましたのでご報告します。
当社は、循環経済の実現に向けて廃プラ等の廃棄物を資源と捉え、再利用する取り組み「RePLAYER®︎」の一環として、軟包材のマテリアルリサイクルの実証試験「RePLAYER®︎ -Renewable Plastics Layer System-」を進めております。これは、コンバーターでの印刷前後の廃棄フィルムを回収し、インキを除去してペレット化し、もう一度軟包装フィルムに再生する取り組みです。今回の設備稼働により、軟包装フィルムに適した再生材料の技術開発を加速し、今年度は、廃棄フィルムの回収を一層拡大し、再生材料のサンプル供試を本格化する計画です。
当社は、廃棄フィルムをご提供いただくコンバーターの皆様や水平リサイクルした軟包装フィルムをご使用頂く顧客の皆様と協力しながら、当該仕組みを社会実装していくための取り組みを進めてまいります。
当社の強み
- 三井化学グループとして、ポリオレフィン樹脂の製造・加工・評価の知見を有していること。
- 関係会社の三井化学東セロがポリオレフィンフィルム製造技術と設備を持ち、共同で軟包装フィルムの水平リサイクル実証試験が行えること。
- コンバーターや、樹脂加工メーカー、機器メーカー、リサイクラーと広く協力関係があること。
今後の課題について
- 包装材に使用されているインキの中には既存技術では除去困難なインキもあるため、当社独自技術を活かして最適な洗浄剤の開発を進めます。
- 現時点で、食品包装用フィルムの水平リサイクルについては安全性担保のための公的な仕組みはありません。
各関係官庁などと話し合いつつ、新たな仕組み作りに協力していきます。
三井化学グループのリサイクルの取り組み RePLAYER®
三井化学は、化学企業として社会に貢献し続けるため、気候変動とプラスチック問題を一体の課題として捉え、バイオマス製品ラインナップの拡充とリサイクル技術・システムの開発によりカーボンニュートラル、循環経済の実現を目指しています。リサイクルについては、マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクルの両技術を優位な技術を有する外部との連携も視野にいれ、早期の社会実装を目指しています。
ご参考) RePLAYER® 特設サイト
https://jp.mitsuichemicals.com/jp/sustainability/beplayer-replayer/replayer/