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2023年社長年頭挨拶(要旨)

2023.01.05

三井化学株式会社
代表取締役社長執行役員 橋本 修

新年あけましておめでとうございます。
新型コロナウイルスの感染拡大の懸念が依然と続く中、年末年始を挟んだ生産維持、グローバルでの事業活動に尽力頂いた当社グループの皆さんに感謝申し上げます。

健康と安全は全てに優先する

ご家族を含む皆さんの健康は企業活動の源泉であり、改めて一人ひとりが健康管理への認識を高めて下さい。今一度「安全はすべてに優先する」方針を心に刻み、事故・災害ゼロを目指して行きましょう。

2022年を振り返って

ロシアによるウクライナ侵攻、原料・為替の乱高下などグローバルな政治経済情勢が厳しさを増す中、当社グループはコア営業利益1,400億円という年初に立てた見通しを堅持し、また親会社に帰属する当期純利益は1,050億円と年初目標値の1,000億円から増益を見込んでおります。特に当社が注力する成長事業領域でのコア営業利益は毎年確実に増加しており、2020年度721億円、2021年度883億円、2022年度予想は1,100億円と年率20%以上の伸長を達成する見込みです。
昨年は「VISION 2030」の実行初年度として、基本戦略の中核である事業ポートフォリオの変革を進め、投資回収、M&A等による成長事業領域での拡大と、ベーシック&グリーンマテリアルズ事業領域における再構築を加速しました。また、持続可能な成長に向けたマテリアリティに紐づく財務・非財務双方からのKPIマネジメントも開始しました。

2023年のスタートにあたり

三井越後屋(現三越)が創業350年を迎える中、当社グループは昨年10月1日に創立25周年を迎えました。当社グループの原点は1912年の石炭化学をベースにした九州大牟田での肥料と染料の商業化(第一世代)にはじまり、その後1958年石油化学事業への進出による石炭化学からの転換(第二世代)へと続きました。更に現在は化石燃料からの原料転換や環境負荷低減等を目指す第三世代の波と言える新たな変革期を迎えています。この110年間、三井化学グループは環境の変化に機敏に対応しながら、サステナブルな社会への貢献を目指して、"チャレンジ精神"のもと歩みを進めています。
リセッション等外部環境は予断を許さない状況下、当社グループは「VISION 2030」の実行2年目として、その真価がまさに問われる1年となります。成長事業領域の伸長率が示す通り、当社グループの変革と成長は確実に進んでいますが、今年は一層の飛躍に向けて、皆さん一人ひとりが以下の点を強く意識して、自らの成長と共に歩みを進めていきましょう。

  1. "チャレンジ精神"を忘れず、自らと自らの仕事の価値を高め続ける
    「VISION 2030」の実現には従来の発想を超えた一人ひとりの「チャレンジ」が必要です。三井グループの風土・価値観でもある"人の三井"という言葉は、「人がいい」という意味ではなく、元来「際立つ個の力」というのが語源であり、まさに"チャレンジ精神"を持った一人ひとり(際立つ個)が共創と協働する(力)ことで、大きな変革を起こせるものと考えます。是非、チャレンジする気概を持ち、従来の組織の壁に拘らないコミュニケーションとコラボレーションを通じて新たな高みを実現して下さい。
  2. 仕事のやり方を今一度見直す
    3月には本社が東京ミッドタウン八重洲に移転します。また今年から、要件定義フェーズへの移行などIT・データ基盤強化も本格化します。今一度業務の標準化及び効率化を図り、DXの有効活用を進め、より付加価値の高い業務を創り上げてください。
  3. 環境変化に俊敏に対応する
    グローバル規模でビジネスを取り巻く環境が短期間で大きく変動する中においては、常にアンテナを高く張り巡らせながらも、ぶれずに変化に俊敏に対応する事が当社グループの持続的な成長に繋がります。特に管理職の皆さんは経営者マインドを持ってキャシュフローに対する意識を高め、事業運営においては資本コストを念頭においた認識も高めてください。

以上