駅で回収したペットボトルを活用した『えきPET吸音材』を開発!

~環境に配慮した技術開発でサステナブルな社会の実現に貢献します~

2023.09.19

東日本旅客鉄道株式会社
株式会社JR東日本環境アクセス
株式会社ビーエステクノ
三井化学株式会社

  • 東日本旅客鉄道株式会社は、サステナブルな社会の実現に向け、技術開発に取り組んでいます。このたび、株式会社JR東日本環境アクセスおよび株式会社ビーエステクノ、三井化学株式会社と協業し、駅で回収したペットボトルを活用した『えきPET吸音材』を開発いたしました。
  • 『えきPET吸音材』は、駅で回収したペットボトルを含むリサイクル由来の原料比を約50%※1 に高め、製造時のCO₂排出を5%※2 低減しました。
  • 今後も資源循環の取り組みを進め、サステナブルな社会の実現に向け取り組んでまいります。

1. 『えきPET吸音材』の概要

  • 駅で回収したペットボトルをリサイクルした吸音材を開発し、鉄道設備で活用します。 
  • 駅で回収するペットボトルのトレーサビリティを明確化することで、鉄道設備におけるリサイクルを推進し、サステナブルな社会の実現に取り組みます。
駅で回収したペットボトルをリサイクル
※1: 吸音材の重量比で算出
※2: 100%石油由来原料で製造した場合と比較

 

2. 『えきPET吸音材』の特長

  •  回収したペットボトルの処理フローは多様であり、繊維化に適したフローは定まっていないなど、課題がありました。処理フローを見直すことで、トレーサビリティを明確化し、鉄道利用に向けたリサイクルが可能となりました。
  • リサイクル原料比を25%から50%に向上しました。
    (吸音板1枚につきペットボトル約35本分を含有※3
  • リサイクル由来の原料比率向上によって、製造時のCO₂排出を5%※4 低減しました。
  • トレーサビリティを明確化
    ・回収後のペットボトルが処理され製品になり、鉄道で活用するまでを追跡
  • 洗浄や繊維化技術、不織布技術の開発
    ・水洗浄やアルカリ洗浄を複数回行い、飲み残しなどの汚れを洗浄
    ・繊維化技術改良により、粘度の高い原料から吸音材を製造

トレザービリティを明確化 

『えきPET吸音材』 原料イメージ 『えきPET吸音材』 原料イメージ
えきPET吸音材 えきPET吸音材

 

※3:サイズ3000mm×980mm×50mm
500mL用PETボトル(1本22g)として算出
※4:100%石油由来原料で製造した場合と比較

 

3. 導入予定箇所

東北新幹線 盛岡・新青森間速度向上に伴う環境対策(2023年12月以降予定)

新幹線での活用予定箇所

 

4. 今後の開発について

吸音材に関する原料削減技術を開発し、CO2排出のさらなる低減に取り組みます。

【3社にて特許出願中:特願2023-107599】

  • 繊維構造の中空化に関する取り組みについて
    ・ 吸音性能を維持したまま、使用原料を削減し、生産時のCO2排出量を35%低減※5することを目指し開発中。
※5:100%石油由来原料で製造した場合と比較

5. 4社の役割について

東日本旅客鉄道株式会社取り組みの統括、吸音材の活用
株式会社JR東日本環境アクセス駅でのペットボトル回収、分別
株式会社ビーエステクノ吸音板の販売
三井化学株式会社吸音材の製造

参考

ゼロカーボン・チャレンジ2050 ゼロカーボン・チャレンジ2050
ペットボトルリサイクルの主な取り組み(イメージ図) ペットボトルリサイクルの主な取り組み(イメージ図)
融雪マット 融雪マット
いろんなシーンで活躍!三井化学の不織布 いろんなシーンで活躍!三井化学の不織布

本件に関するお問い合わせ先

三井化学株式会社 コーポレートコミュニケーション部