三井化学、山九と協業で国際海上コンテナ輸送のハブ機能としてマレーシアに海外物流拠点を設置

2025年4月より本格運用開始

2025.05.20

三井化学株式会社

三井化学株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:橋本修)は、今後さらに不確実性、不安定性の増大が予測される国際海上コンテナ輸送に柔軟に対応していくため、山九株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:中村公大)と協業で、マレーシアのケラン港に海上コンテナ輸送のハブ機能として海外物流拠点を設置し、2025年4月より本格運用を開始しました。

マレーシア物流拠点 外観 マレーシア物流拠点 外観

国際海上コンテナ輸送は、ウクライナ情勢の影響や欧州港湾におけるストライキの頻発に加え、物流人材不足による物流機能の停滞、北米港湾及び内陸輸送の混雑など、不確実性・不安定性が増大することが懸念されています。

このような環境において、2022年(令和4年)12月、国土交通省は、国際物流の多元化・強靱化を図る観点から、従来の輸送手段・ルートを代替または補完する輸送手段・ルートについて実証輸送を公募し、その有効性を検証することを発表しました。*1 実証輸送の対象とする輸送手段・ルート及び参加事業者には33件の応募があり、12件が選定されました。そのうちの1件が、山九の日本と欧州の経路上に位置するマレーシアのクラン港を中継拠点とした輸送・保管サービスの実証実験です。*2

三井化学は荷主としてこの実証実験に参加し、山九とともに、従来の日本の顧客向けの製品配送をメインとした海外物流拠点ではなく、主に日本からインド・中東・欧州向け輸出の「中継貿易拠点」としての機能と輸送ルートを開発、2025年4月より当社の国際海上コンテナ輸送のハブ機能として本格運用することを決定しました。

この新たな海外物流拠点は、コンテナ長期蔵置機能だけでなく、貨物をデバンニング(コンテナを開けてから貨物を荷下ろしすること)して倉庫に保管したのちに第3国へ再輸出する機能も有しています。また、一般品だけなく、化学産業にとって重要な、危険品や温度管理品のコンテナ長期蔵置、保管、再輸出も可能なため、今後の東南アジア・インド・欧州地区の様々なニーズやマーケットの変化にも柔軟に対応可能です。

三井化学は、今後も世界情勢の変化による海上輸送への影響、関税障壁による国際貿易ネットワークの構造変化を見極めながら、必要に応じて更なる海外物流ハブの設置・拡充についても検討を進め、物流環境変化に柔軟に対応できる強靭なサプライチェーンを追求してまいります。

以上

<本件に関するお問い合わせ先>

三井化学株式会社 コーポレートコミュニケーション部