2026年社長年頭挨拶
2026.01.06
三井化学株式会社
代表取締役社長執行役員 橋本 修
新年あけましておめでとうございます。
昨年も、異常な猛暑、頻繁に起こる大雨や台風、地震などの自然現象と向き合いながら事業活動を行った1年でした。不透明な経済環境に加え、こうした厳しい自然環境の中で年末年始も休みなく現場で安全・安定運転を支え、またグローバルで事業活動に尽力頂いた当社グループの皆さんに心より感謝申し上げます。
安全と健康はすべてに優先する
大変遺憾ながら、昨年も基幹プラントでの重大なトラブルが発生しました。毎年のように重大なトラブルが発生している状況は、当社グループの業績に大きな影響を与えるだけでなく、顧客や地域社会を始めとした多くのステークホルダーの皆様からの信頼も失い、会社の存続自体が厳しくなりかねません。危機感を持って、信頼回復に努める必要があります。数十年単位で長期間稼働するプラントが増えている中、ベテランの技術継承や設備保全管理の強化、気候変動によりこれまで想定してなかった新たな対応など、抜本的な対策を推進し、安全確保の徹底と安定生産に全社一丸となって努めていきましょう。安全は自分自身、ご家族、同僚、そして社会のためであり、今一度「安全はすべてに優先する」方針を心に刻み、自ら考え、事故・災害ゼロを目指して行動しましょう。
2025年を振り返って
米国の関税問題による経済ブロック化、地政学リスクや景気後退リスクなど、事業環境の大きな変化に直面しました。また、中国の設備増設を起因とするオーバーキャパシティ問題、アジア競合の急成長にともなうグローバル競争の激化など、当社を取り巻く環境はますます厳しくなっています。
各事業の意思決定スピードと競争力を高め、熾烈な競争を勝ち抜くため、ベーシック&グリーン・マテリアルズ事業(B&GM)を2027年近傍に分社化する検討を開始しました。これにより、B&GMと成長領域を別々の事業体にして、それぞれ他社との連携・共創を進め事業を強化していきます。
B&GMは、クラッカー最適生産体制の構築を始めとした再構築第2幕の目途が立ちつつありますので、今後は他社との連携や再編を加速させ、GX(グリーントランスフォーメーション)の新技術なども取り入れることで、水際競争力のある強靭な事業体への転換を目指します。成長領域は、お客様に訴求できる特徴ある高い機能性を武器に着実に利益を拡大させてきていますが、さらなる成長スピードの加速が必要です。そのためにも、研究開発体制の強化を目的に、機能と役割を明確にするため各事業本部に開発部を設置し研究と開発を分けることで、よりお客様に寄り添いながら製品・ソリューション開発を加速します。研究はコア技術の強化や、既存事業領域に加え新領域の製品・ソリューション創出を目指し、成果の最大化を目指します。
2026年のスタートにあたり
長期経営計画VISION 2030のマイルストーンであるコア営業利益目標2,000億円達成のため、成長投資は確実に投資回収するとともに、手を緩めることなく資源投下します。中国勢の台頭を含むグローバルでの競争激化に対し、差別化技術・品質・顧客対応スピードの各軸で勝ち切る体制を築くことは不可欠です。成長領域の成長加速に資するM&A等、積極投資の案画と実行により早期に高成長へ回帰させると共に、地域戦略の更なる推進と開発リソースの再配分により新事業・新製品開発を加速していきます。一方で、引き続き期待値に満たない事業・関係会社の聖域なき再構築を従来以上にスピード感を持って推し進め、ポートフォリオ変革と資本効率向上を加速します。
当社事業を取り巻く環境は、2026年も厳しさが続くものと見込まれますが、「安全と健康はすべてに優先する」を胸に、VISION 2030の達成に向け変化を恐れず「組織を超えた共創」と「粘り強いチャレンジ」を続けていくことで、これまで取り組んできたことを加速し、成果として実感できる年にしましょう。
以上