評価・報酬

適切な評価に沿った処遇は、社員のモチベーションを高め、優秀な人材確保および育成、そして、三井化学グループの発展に大きく関連する重要な制度であると考えています。

目標設定と業績評価

三井化学ではすべての階層の従業員において、年に1回、上司が目標設定面談を行うことを制度化しています。職務目標設定は、経営ビジョンに基づく、経営計画を各職場に展開し職場方針に落とし込み、さらに重点課題を、各人の担当職務の目標に落とし込むことで、各人の目標達成が全社の目標達成につながる仕組みとしています。また、職務目標とは別に、行動評価(グローバル・コアコンピテンシー評価)を導入し、行動指針に定める行動をとっているかについて、具体的事実に基づき本人が自らの行動を振り返ることにより、行動指針の浸透・定着を目指しています。
目標設定面談では、単年度の業績目標だけでなく、短期的(3年以内)・長期的に経験したい業務や習得したいスキルについて確認する「能力・キャリア開発面談」をあわせて行っています。これにより、社員が主体的に自身のキャリアを考えることができます。また、上司は部下のキャリア観や強み・弱み、今後の目標を理解し、適切な支援が可能となります。
目標設定から業績評価までの流れをタレントマネジメントシステム(Success Factors)で管理し、人材マネジメントの精度と効率の向上を図っています。システム上で上司・部下が目標やその達成状況を常時アップデートきるため、効果的な目標管理が可能となるほか、過去の情報が参照できることで各人について一貫した能力開発が行えます。

評価のフィードバック

三井化学では、年に1度、すべての階層の従業員において上司が評価結果のフィードバック面談を行うことを制度化しています。面談では結果を伝えるだけではなく、育成の観点からも、向上すべきポイントや期待する行動等をしっかりと共有しています。
なお、三井化学労働組合は、組合員のフィードバック面談実施率やフィードバックに対する納得度を調査しています。調査結果は労使で共有し、評価制度の適正運営に努めています。

評価結果のフィードバック面談実施率と納得度(三井化学籍の組合員)

  2017年度 2018年度 2019年度 2020年度
評価のフィードバック実施率 98% 98% 94% 94%
評価のフィードバックに対する納得度 90% 86% 91% 89%

法定賃金の遵守、魅力的かつ競争力のある報酬水準の設定

三井化学グループは事業のグローバル化の進展にともない、従業員の報酬については、各国・地域の法律を遵守することはもちろんのこと、各国・地域の労働市場において魅力的かつ競争力のある報酬水準・体系になるよう整備しています。報酬水準の設定については、人材獲得競争において競合するマーケットにおける当社業績のポジショニングに応じたものとすることを基本的な考え方としており、行政機関等による各種賃金統計や外部調査機関の報酬データベース等を活用し、定期的に見直すこととしています。

グループ・グローバル評価ガイドライン

三井化学グループとしての評価の仕組みや考え方、設計等を整理した「グローバル評価ガイドライン」を2016年5月に策定し、全グループ会社に配布しました。本ガイドラインはMBO(目標管理)とグローバルコアコンピテンシーの二軸で構成されており、これに基づいて地域統括会社(米州、欧州、アジア太平洋、中国の四地域をそれぞれ統括)の人事部門が、域内企業の評価制度構築・変更・運用を支援しています。
とりわけグローバルコアコンピテンシーは、当社グループの人材開発における共通指標として採用しており、各層ライン長のリーダーシップ開発研修にともない実施する「360度フィードバック評価」も本コンピテンシーに基づいています。
今後、グループ横断的に優秀人材を発掘、活用していくにあたり、その評価、育成のレベルアップは喫緊の課題となっています。グループ内で共通化した評価指標が広範かつ公正に適用されるよう、グループ各社との連携を深めていきます。

ポジションマネジメント

三井化学グループは、当社グループ全体での適切な人材配置の基盤構築を目的として、2020年度より“ポジションマネジメント”に関するグローバル・ポリシーを展開しています。
当社は、2004年以降、当社の管理社員を対象に、職務記述書を策定し、各ポジションの職務の大きさに応じ処遇する、職務評価制度を導入しています。現在、当社グループには約18,000のポジションが存在し、そのうち海外ベースのポジション割合は約40%となっています。グローバルに拡大していく当社グループにおいて、長期経営計画と整合した組織および職務を、適切にグループ全体で設計していくため、グループ内におけるポジションの新設や廃止に関して、基本的な理念や仕組み、決裁権限およびプロセスを明確にしました。
当該ポリシーの展開にともない、新たにグローバルグレードも導入し、標準化された職務評価基準に基づき、グループ内ポジションの可視化を進めています。これによりグループ全体での適所適材を加速させ、また国を超えた異動の枠組みを構築することで、社員のグループ内における自律的なキャリアディベロップメント形成機会の創出拡大を促進し、社員一人ひとりのエンゲージメント向上につなげていきます。

活動例 グローバルポジションマネジメントの実践

三井化学のグローバル展開が加速する中で、社員が異動にともない、組織内や異なる国で新たな責務を負う機会が増えています。私は2013年に三井化学の初の海外R&D拠点であるシンガポールで採用され、お客様との研究開発活動や現地法人への技術支援などを担当してきました。この最初の5年間は、様々な文化的背景を持つ同僚と刺激的な環境で仕事ができ、私の人生の中で最も貴重な経験となりました。また、2018年からは、日本の研究・開発拠点において、ビジョンケア材料に関する世界的な研究者のチームに加わり、お客様のために新しい製品やサービスを生み出す活動に関与させて頂いておりますが、このように、グローバル規模で、素晴らしいキャリアを歩むことができ、嬉しく感じています。また、今回の異動プロセスにおいて困難なことがあっても、上司からのアドバイスや、人事部門からのサポートを常に頼りにすることができました。私は、三井化学グループのグローバルなプレゼンスの高まりとともに、グローバルモビリティもさらに進んでいくものと確信しています。

Dominik Jürgen-Lohmann
研究開発本部合成化学品研究所光学機能設計G
リベイロ ニジェール

役職等は掲載当時

関係会社役員任免・報酬ポリシー

2021年度には、新たに三井化学グループ会社の役員人事ガバナンスに関するグローバル・ポリシーの展開を計画しています。これは、120を超える、国内外連結対象関係会社における、①役員の任免、②報酬水準・構成の考え方、③報酬の決定プロセスを明確化したものです。当社グループにおいて、事業ポートフォリオの変革や海外展開が加速する中で、各事業・地域の経営を担いうるポテンシャルの高い経営・専門人材を確保し、育成、リテンションすることは、経営上、最重要な課題のひとつとなっており、グループ共通のポリシーを用いることで、任免プロセスを透明化し、グループ全体の業績と連動する、適切な報酬決定の実現を狙ったものです。今後はこのポリシーに基づいて、グループ全体で一体的な役員報酬マネジメントを実行していきます。

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